出版社内容情報
不敗の秘剣を揮うが故に悲運に見舞われる剣客たち。宿命剣鬼走り・必死剣鳥刺し・邪剣竜尾返し・女人剣さざ波等々、異色の剣を活写する文句なしの秀作全八篇収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mj
9
藤沢ちゃんの短編集。全部よかった。心がぽかぽかしますな。あとがきから:「しかし私は、自分の中にある郷里の言葉をそう簡単には捨てる気になれない。それらの言葉を手がかりに、私はものを感じたり考えたりし、つまりは世界を認識したのであり、言葉はそういうものとして、いまも私の中に生き残っているからである。」 ちげぇねぇや。言葉って大事っすね。2021/05/29
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
8
2003年12月 5日 39刷。。。藤沢先生の隠し剣シリーズの後の方から読む。映画「武士の一分」の「盲目剣谺返し」を読みたかったからである。題名からエコーロケーションかと思ったが、音で無意識の反応であった。しかし、このシリーズ生活感といい、隠し剣という必殺技といい、ちょっとしたエロさといい、とても上級である。次は最初の方の「鬼の爪」「鳥刺し」といった方の原作を読んでみよう。しかし、もう時代劇を張れる役者も少なくなったなぁと実感する。2021/02/11
Yoshiyuki Kobuna
8
古書店で購入し、時期が整ったので読むのを始めた一冊。読み進むうちに最後の一篇は映画原作とわかった。生活に根差した描写の裏で、たいへん物騒な果たし合いが話の根幹を成していて、切り替わる瞬間の冴えが素晴らしい。町人もお侍さんもたいへんだ。2018/08/07
読書のお兄さん
2
必殺の剣技を修得した達人たちが主人公の短編小説集。 一人一人の背負っている人生が泥臭く描かれていて、等身大の人間の姿を感じることができる。 己の運命をかけて繰り出す秘剣は、相手を斬るか斬られるか。明日を見るのはお前か俺か。いざ勝負の時!2017/11/05
キャメル
0
読破2018/03/28