出版社内容情報
不敗不滅の剣技を知るゆえに悲運に見舞われる剣客達。この著者ならではの深い陰影にみちた描写に加え独自の構成をみせる新感覚の剣客小説シリーズ。待望の文庫化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
16
1983年第1冊、文藝春秋の文春文庫。8編。剣の達人たちの物語。どのような秘剣なのか興味をみちながら読む。主人公が秘剣を披露して相手を斃すのもあれば、主人公以外があっさりと相手を倒すのも。少しのエロスも入っている。私としては主人公が(悩みつつ)相手を倒す話が好み。その後は悲劇であっても「武士の意地」というものを貫く話だとより良い。2025/08/21
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
8
2004年 1月15日 36刷。。。これは非常に面白かった。「鳥刺し」や「鬼の爪」なぞ映画になったりしたものも多い。剣の緊迫感、武士や百姓の生活、ちょっとしたエロスなどいうことがない。しかも短編読みやすい。2021/02/16
ぱちょ
3
古い言葉や、お役目などちょい難しかったけど、おもしろかった。男女、上下関係が交差して読みごたえがあった。2022/09/01
さざなみ
2
痛快な読後感の剣豪小説の短編集。 各編いづれも甲乙つけがたい内容で一気に読ませるテクニックには感激した。 江戸時代のいつごろ化は明記せず、地域は東北地方の小藩での出来事ばかりでところどころ主人公に絡ませる魅力ある女性の描き方も捨てがたい。 あまり、短編小説を好まない私ですがこのような本に出合えたのは幸甚だった。2020/07/09
レイト
0
★★★ 歴史物の短編集。各話ともテーマとなる秘剣があり、最後にその秘剣を主人公が繰り出して終わる。と言っても戦闘メインの話ではない。そこには、男と女の関係や上下関係の人間ドラマがある。少し悲運に満ちた展開が多い気もするが、各話とも話が良くまとまっていて面白い。 それにしてもこの時代の人は、侮辱されてカッとなると、すぐに人を斬ってしまう。もう少し後先考えた方がいい2012/11/21