内容説明
妻を失い失意の式村は、妻と出かける予定だった南仏へと旅行した際に帽子を紛失する。帰国後、旅先で見かけた男性が死亡。彼の連れだった女性が、なくしたはずの帽子を被っている別の男と、車に同乗しているのを目撃する。因縁が犯人を追い詰める表題作ほか、森村ミステリのレギュラーが活躍する6編を収録。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
昭和8(1933)年、埼玉県熊谷市に生れる。青山学院大学英米文学科を卒業後、ホテルマンとして勤務するかたわら、評論、小説を書く。43年夏より文筆業に専念。翌44年「高層の死角」で第15回江戸川乱歩賞を受賞。以後社会派推理の旗手として多くの読者をもつ。48年「腐蝕の構造」で第26回日本推理作家協会賞を受賞。平成15年には第7回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪佳景
1
世の中どこかで繋がってる。悪事はちょっとしたほころびから明るみにでます。2013/06/12
wang
1
作家・北村直樹+棟居刑事コンビのシリーズなど日常の些細なことから犯罪の真相に迫る短編集。証拠との結びつきがあまりに細すぎて共感できないし驚き感動もない。こんな些細なことで解決するのか!といのを喜ぶ向きもあるかもしれないが自分には向かなかった。2010/05/13
アヴィ
0
人間の証明で印象的な使われ方をした西條八十の詩に出てくる麦わら帽子を彷彿とさせる帽子を主題とした表題作。天網恢恢疎にして漏らさずな展開はいつもながら冴え渡っている。そんな偶然が偶然を呼ぶような都合の良いストーリーがあるか、などと読んではいけない2025/03/05