出版社内容情報
サクランボはかわいい、桃をどう食べる、都庁近辺昼めし戦争、ラーメンライスはエライ、スナックランド大探険……シリーズ第7弾
内容説明
桃は流しの前での立ち食いに限る、ラーメンライスは今世紀最大の発明品だ、反省しながら食べるお茶漬けはおいしい、モヤシの謙虚で慎ましい生き方を説く、味噌汁の将来を憂える、幻の天ぬきを食べに行く…シリーズ七作目の今回はぬかみそ漬けに初挑戦。ところで、バナナが気配りの名人だって知ってました。
目次
桜桃、応答す
懐かしのアメ玉
都庁近辺昼めし戦争
トーストの幸せ
偉業としてのラーメンライス
あれが嫌い、これが嫌い
陽のあたる場所
豚汁の怨念
バナナの気配り
タコのシャブシャブ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
87
1991年、週刊朝日に連載されたもの。何かの本で読んだことがあってこの本に出てくる「桃汁娘」というエッセイを読むことができた。桃の食べ方について書かれたものだがとてもおもしろい。丸かじりシリーズでベストを選べと言われたら(言われることもないが)迷うことなくこれを選ぶ。「「カレーパンの空洞」誰がカレーパンを割った時の空洞について気にしたことがあっただろうか。サラリーマンの昼食をスケッチした「正午の月給取」、うどんの中の卵をどう食べるかについて考察した「うどんの中の卵」もよかった。2017/08/02
アズル
20
久々のさだお。嗚呼、やはり私の身体の半分以上は東海林さんの文章で出来ているんだな~、と実感しました! また他の作品を読み倒したくなりました。解説の方の若干ストーカーな感じも良かったです。2014/05/16
柊
11
本棚の奥に見つけて再読。読めばたちまち東海林さんの虜だ。タイトルの「鯛焼き」はあんこの観察はもちろん、「皮の上側と下側がくっついている溶接の部分の小麦粉の漏れ、あふれ、はみ出し、あるいはぶっちがい、われわれはかえってあの部分を歓迎する」のくだりまで、全面的に賛同。その他、何でもない食べ物がどれも美味しそうでたまらない。しかし、それ以上に頭に残ったのは、おじさん達がおしぼりを使うのを「顔の雑巾がけ」とサラッと言ってのけたところ。何と秀逸で笑える表現!これは野村進さんの解説でも触れられていて二度おかしかった。2015/08/19
ほんトモ📚読書雑談漫画描いてます
9
ラーメンライスの位置づけで20年前の本だなぁと実感。解説の人も言ってるが文章が読み易くテンポ良く読める。本屋に寄る度このシリーズを探してしまいそう。2013/01/18
ゆずぽん
8
間違いなく面白い。特に「桃汁娘」「初春長屋英語問答」には笑わせてもらいました。2013/12/10