内容説明
アングラDVDの人体損壊映像と池袋の秘密クラブの関係は?マコトはネットおたくと失踪した親友の行方を追うが…。通り魔にギャングの息子を殺されたジャズタクシー運転手に告知された悲惨な真実とは?「今」をシャープに描く、ストリートミステリー第4弾。切れ味、スピード、さらに快調。
著者等紹介
石田衣良[イシダイラ]
1960年、東京生まれ。成蹊大学経済学部卒業、広告制作会社を転々とした後フリーランスのコピーライターに。97年9月、「池袋ウエストゲートパーク」で第36回オール読物推理小説新人賞を受賞。生き生きとした語り口と現在を映しだすエッジの鋭さが高い評価を受けた。受賞作に続篇3篇を加えた『池袋ウエストゲートパーク』でデビュー。03年7月、『4 TEEN』(新潮社)で第129回直木賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
222
石田 衣良は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。IWGPシリーズ完読プロジェクト,今回は第四巻。 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11337296?sort=book_count&order=desc オススメは、「東口ラーメンライン」です。表題作のタイトルと内容が合っていない気がします。続いて第五巻へ。2019/01/17
れみ
140
IWGPシリーズ4作目。表題作に出てくるDVDの映像は想像するだけでエグかった(>_<)ラーメン屋さんで働いたり浅草で大変な目にあったり家でミシン掛けしたり悪趣味なショーに出演したり…マコトは今回も大変だったなあ^^;綺麗なことばかりじゃない世の中を見せつけられると辛いけどなぜか読んじゃうんだなあ。解説は千住明さん。作中の音楽に詳しく触れた内容が興味深い。2015/10/12
zero1
130
シリーズ第4弾。元Gボーイズの双子が出したラーメン店に妨害が。上野でアウェーの戦いを強いられるマコト。過去の事件について真実をどこまで語るべきか悩む。ビルマ少年がデリヘルで体を売る事情。そして表題作は山形から上京した専門学校生の不明と人間切断ショーの気持ち悪さ。ワレザーという言葉を久し振りに見た。解説は作曲家の千住明。IWGPと音楽について語っている。正直、このシリーズはもういいかと思う。少なくともすぐ読もうとは思わない。2019/10/18
納間田 圭
129
その言葉は…僕の胸のまんなかに刺さった。俺たちの出番だな…あいつは唇の端を五ミリほど上げた。IWGPの第4段。東京池袋の若者達の快調ストーリーなんだけど…意外にクラシック音楽が感傷的BGM。日本で一番熱い池袋ラーメン戦争勃発。上野vs池袋のガキ達の誇り。ジャズタクシーの運転手と…路地の花束。トラウマの記憶…黒いフードの暗闇は死ぬより辛い。画面から目が離せない…○○ショーの戦慄DVD。負け犬にもなっていない負け犬達の…尾っぽ。 ”20”はあっちの筋関係の方々の隠語で…”8+9+3”なんだそうです。2022/01/20
mura_ユル活動
114
IWGPシリーズ3冊目。連作短編4篇。「ワルツ・フォー・ベビー」が涙を誘う。「おれがあんたの息子だったら、あんたのこと誇りに思うよ」マコトが南条のオヤジに言ったシーンがよかった。表題作「電子の星」はグロくて読むのが辛い。アメ横ってこの10数年で変わったよなあって思う。東京上野ABAB(アブアブ)出てきて、個人的にABAB脇のカフェラミル、友達バイトしてて通った学生時代を思い出す。2018/11/28