出版社内容情報
新居宿の本陣の娘お美也は、亡夫の弟と恋に落ち、やがて妊る。しかし、愛する男は江戸へ旅立ち、思い余ったお美也は関所破りを試みるが…
内容説明
娘の千とせとともに、実家の本陣・汐見家で恋しい清次郎と結ばれる日を待つお美也だが、清次郎は藩主の口添えで他家の養子となり、二人の縁は遠のいていく。たとえ生涯結ばれることがなくても、清次郎を信じて生きていくと心に誓うお美也…。運命の荒波に抗い、幸福を模索する女の人生を細やかな筆致で描く会心作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
74
お風呂で読書。水鳥の関、下巻。読友さんに教えてもらってから、下巻の最後を見たら静岡新聞連載であることが判明。あーだから舞台が浜名湖で、各章が短めなんだな。新聞を普段から読まないから新聞連載の小説ってイメージがわかないけど、こういうものなんだな。っで、感想はこの主人公のお美也って女性、すっごい器量良しなんだなっと。総勢4人に惚れられて、実際にはそのうち2人と結婚するんだもんな。最後はなんとかハッピーエンドにはなっているけれど、モテるのも大変なんだなって思った。まぁ古い小説読むのもたまには楽しいね♪2024/03/13
オレンジ。
7
女の一生ものが好きなので、ふと手に取った上下巻を一気読み。平岩さんの他の著書も読んでみようかな。2017/02/01
さざなみ
2
大活字本で読了。ストーリィテーラーの平岩さん、次々とページをめくる速さが止まらない。 あっという間に読み終えました。エンディングにもう少し工夫がほしかった。今まで波乱万丈だったのが尻すぼみに終わってしまったが話の展開としてはこれでよかったのかな。2024/05/30
yuzi
2
後編!そうか、モーパッサンの「女の一生」江戸版なのか。未読だから今度読んでみよう。この時代の裕福で恵まれた女性の一生。女として、母として。こうゆう女性っていそう。香蘭女の結末は悲しい。平岩作品は、端々にまで心血注いでる時代背景の作りこみがよい。2013/09/03
レンズマン
2
なんというか、清次郎は身勝手だと思う。お美也は幸せになれてよかったね。2013/02/16