文春文庫
ほっこりぽくぽく上方さんぽ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 456,/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167153410
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

内容説明

オダサクのミナミ、洪庵ゆかりの適塾はキタ。晶子の堺、源氏の京都、花の宝塚に尼崎。神戸・浮き寝のかもめ鳥。仏の奈良から奥座敷熊野詣でと遠出して、ついでの豪華客船で海のさんぽ…美しい日本、旧き佳き上方の心懐かしい佇まいと今の温もりに触れる旅。足掛け五年にわたって、丹念に訪ね歩いたお聖さんの新しい関西案内。

目次

1 始まりはミナミ
2 大阪ベイエリア
3 キタを味わう
4 ちょっとそこまで…
5 南へ、神の国へ
6 京都慕わし
7 上方モザイク

著者等紹介

田辺聖子[タナベセイコ]
1928年大阪生。樟蔭女子専門学校国文科卒。64年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で芥川賞受賞。軽妙洒脱でユーモラスな小説を主体に歴史エッセイ、評論など幅広く活躍。87年「花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女」で女流文学賞、93年「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞、94年菊池寛賞受賞。95年紫綬褒章受章。98年「道頓堀の雨に別れて以来なり」で読売文学賞、泉鏡花文学賞、井原西鶴賞受賞。2000年文化功労者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

97
古き良き上方の風景をおせいさんのお散歩と一緒に眺めているようでした。関西の風景と言えば、奈良なら行き尽くした感がありましたが、まだまだ知らない風景があるのだと実感します。関東に住んでいると観光としてしか見ることのない関西。だからこそ、実際に住んでいる人の散歩風景が新鮮に見えるんですね。昔の佇まい、今の人情。そういう全てが詰まったお散歩エッセイだと言えますね。2017/06/23

reo

9
ほっこりさんぽの続きです。織田作之助は夫婦善哉で、柳吉に自由軒の”玉子入りライスカレー”についてこういわせてる。「ここのラ、ラ、ライスカレーはご飯にあんじょう、ま、まむしてあるよって、うまい」今でいうB級グルメですな。確かにうまい。ここから帝塚山経由で与謝野晶子の出身地の堺に向かう。出身女学校に「君死にたまふことなかれ」七五調の碑がある。大阪弁と七五調は相愛の仲という結論になり川柳を。「命まで賭けた女てこれかいな」松江梅里。「もしわてが死んだらもらいはるやろな」河村日満。とまぁこんな塩梅であんじょう脱線。2017/01/09

reo

5
おせいさんと編集者そして挿絵家の女三人が、ほっこりぽくぽくと上方を巡り歩く。この本には、ぎょうさん川柳が載ってます。その川柳を引用しながらのさんぽです。エッセーは釜ヶ崎(あいりん地区)から始まる。釜ヶ崎や西成を詠む川柳作家の西川晃さんの句は明るい「十字架がおかまの胸に垂れ下がる」「立ち飲みの父を待つ子が立ち読みし」この、ほっこり味が大阪風であると。「宵の口高津西坂黒焼屋」この宵の口がまたよろし。黒焼屋とはイモリの黒焼を商うてる店のことで、件の黒焼とは惚れ薬。まだ宵の口やさかい暇です。何とのう趣がおますな。2016/10/26

芋煮うどん

3
田辺さん生誕の地が、ほぼご近所ということがわかりました。 さて、名所旧跡にちなむ神話の数々がエピソードにひかれていたのですが。。。知らないことが多すぎる。いかんな。不惑なのに。イザナギ、イザナミ、スサノオ、アマテラス、ヤマトタケルぐらいしかわからない。ちょっと愕然としました2013/11/23

Kanako Kondo

1
関西に住んでいるのに全然知らないので、古本屋で手にし、購入。もともと田辺聖子フリーク。行ったことがある場所もない場所も新たな魅力を知れちゃった。馴染みのない作家さんのところは正直???となったけど、読んでてほっこり(最近商品名である「ふぉっこり」に近いくらいのゆるさで」できた本でした。2019/01/11

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