出版社内容情報
「本を書く」ことを夢みていた少女が文学修業に励みながら、やがて芥川賞を受賞するまでの文学的青春時代を著者自らが明かす「田辺聖子の世界」。ファン必携の書
内容説明
女学生のころから、「本を書く」のを夢みていた著者は、大学ノートに物語を書き、挿絵を描き、水彩絵の具で彩色したカバーをつけ、「本ごっこ」「著者ごっこ」をして文学修業に励んでいた。その文学少女が昭和39年、「感傷旅行」で第50回芥川賞を受賞するまでの文学的青春時代を、著者自らが語る田辺ファン必読の自伝的長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Gotoran
44
小川洋子著書『妄想気分』を読んで、本書へ辿り着いた。本書紹介文から、”大学ノートに物語を書き、それに挿絵を描き、水彩絵の具で彩色したカバーをつけ、“著書ごっこ” をしていた少女が、やがて芥川賞を受賞するまでの文学的青春時代を描く。”著者が学生から作家になるまでの自伝的作品で、著自身の苦労や思いが伝わってきた。大坂ならではの元気と強さが滲み出ている。大変興味深く読むことができた。他作品も読んでゆきたい。2025/07/28
アオイトリ
23
おせいさん大好き) 芥川賞までの自叙伝。子どもの頃から小説に夢中だった彼女。戦災、父の早逝のため金物屋で事務をしたり、回り道は長い。ここで身についた大阪の商売人感覚はユニークな持ち味になる。母と弟妹が働くようになると家事を引き受け、物書き修行。地元の文学サークルや学校では我流をコテンパにされたり中々芽は出ない。しかも舌鋒鋭い家族のなかで、しんどかったことだろう。遅筆、ネタ切れにもフラフラ。まさに倒けつ転びつ。そんな彼女の天衣無縫な愛嬌と素直さはやはり一つの才能で、指導者や応援団に恵まれたのだと思う。2026/01/14




