文春文庫<br> ニードフル・シングス〈下〉

文春文庫
ニードフル・シングス〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 712p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167148164
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

欲しい品が必ず手に入る謎の骨董屋。実現した夢の代償に客が支払うものは…憎悪の黒い炎に破滅する田舎町を描き尽くした恐怖の大作

内容説明

隣人同士、恋人同士、カトリックにバプティスト。町の人々を憎悪が侵す。包丁、拳銃、果てはダイナマイト。容赦ない殺戮に町が崩壊してゆく。骨董店主が笑いながら見つめる中で―。「スタンド・バイ・ミー」「クージョ」「ダーク・ハーフ」のあの町をキング自身が情熱をこめて葬り去る、完全破壊の恐怖と愉悦あふれる渾身の大作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

散文の詞

153
さて、この巻でも、前の続きでイタズラと事件が連鎖的に起こります。しかも、ショーシャンクだとか、狂犬病の犬だとか、ニヤニヤが止まりません。ただ、登場人物が多くて、ややこしいことこの上ないです。えっと、これは誰だっけ?の連続です。それでも、破滅に向かっているのは、わかります。 キャッスルロックの最後に向かって。 異常に面白いのですが、そういう意味では、なんだか残念で、寂しい感じです。しかも終わり方がね。 2022/01/04

白のヒメ

62
私が30年以上変わらずキングのファンなのは、人間の陰の本性を増幅させた物語の凄さにある。どんなに荒唐無稽の残虐さやパニック描写でも、平凡な善良なる一市民の私に「あり得る」と思わせてしまう筆致ゆえなのだ。この作品も、最後は阿鼻叫喚へと進んでいく。でもそれは人間の愚かさゆえ、自業自得ゆえのことなのだと納得できる。だからこそ、青ざめて結末を追うのだ。でも、キング作品を読み込んだ人なら分かるだろう。どんな残虐な作品だろうと、根底には「性善説」があり「神」がある。だからこそ、私は彼の作品のファンであり続けるのだ。2016/01/13

Small World

33
いや~、やっぱりキングのエナジーがほとばしってる作品でした、凄かった! アランやエースみたいな過去作品からの登場人物に加えて、血縁の登場人物もいたりして、まさにキャッスルロック祭みたいな感じで楽しくて仕方がなかったです。....実は関係本のひとつである「クージョ」は読んでなかったりするで、キャッスルロックを訪れたくなった時に読みたいと思います。2019/09/20

うーちゃん

23
キャッスルロックが滅びる日。すごい作品でした・・。"ひとつの町で起こる群像パニック"というストーリーの種から、ここまで見事な大輪を咲かせた作品はそうそうない。血と暴力に彩られ、しかもお下品ですけどね。酸鼻極まるシーンなのに、同時に思わず笑ってしまうのもすごいところ。キングの絶妙なユーモアのセンスを、そして、悲劇と喜劇は表裏一体なんだなあと感じる。ああ、たのしろこわかった。また、昔のキング本を閉架から起こしてきてもらう予定です。 2019/11/13

ぎん

22
キャッスルロックが舞台になった小説の総括。とても面白いだけに、キャッスルロックが出てくる話を一通り読んでから本作を読むことを強くお勧めする。 今回読んでみて、「アンダー・ザ・ドーム」との類似性を感じた。どちらも箱庭的な小さな町がハチャメチャになる話。 ブライアンとショーンの兄弟は切なくて毎回泣きそうになる。2017/04/13

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