出版社内容情報
外科医の直江は、なぜ大学病院の講師の職を捨てたのか。酒を飲み女性たちと関係を続ける彼には人知れぬ秘密が隠されていた……。
内容説明
躰の交渉を重ねながらも、倫子にとって直江は、依然、不可解な存在であった。酒に溺れ、複数の女性とも関係があるようだ。密かに麻薬を打っている気配もある。正月休みに直江から旅に誘われた倫子は、その優しさに当惑しながらも、ともに雪の北海道へと旅立つ。しかし、この優しさの内にはある重大な秘密が隠されていた…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
48
惜しむらくは渡辺氏の作品、4割は非常に感銘を頂け、面白く読める。晩節を汚す・・ごめんなさい・・幾度もそう感じたのは私だけじゃないかも。この作品に打たれたところは抑えた筆致ながら臨床現場で専門職が感じた一瞬一瞬の懸命の専門的感覚。クリアー、リアル、それでいて人間的。多々、医療食が掛れているお涙頂戴的お仕事小説とは大きく一線を画している・・と今でも思う。2006/07/16
richiy
12
患者が死にいたるまでの時間の問題ではなく、大事なのは家族が納得した死にかたであるかどうか。終末医療において何が優先されるべきなのでしょうか。考えてしまった。自分の死期を悟り、それゆえに女性を求めていた直江でしたが、倫子だけでなく小橋医師をはじめとする病院の人たち、患者さんとその家族にも生きた証みたいなものは残っているのではないかな、とも思います。2016/03/19
まめねこ
11
想像通りだったけど、この結末は切なかった。こんな形の愛もあるのだな・・・と、何とも表現しがたい気持ちになった。物語が終わりを告げようとする時に、直江先生の行動や考えの意味が分かり、全てが繋がった瞬間にぐっと来た。直江先生の一貫とした態度は、潔かった。ただ、もう少し、人との関わりを大切にして欲しかった。2017/01/15
宵待草
9
渡辺淳一の著書の中で一番好きな作品が『無影燈』です。医師直江と看護婦倫子の恋愛を描きながら、多発性骨髄腫の手遅れである直江の生き様や、彼を愛し続ける倫子の一途さには切なく成ります。最期には支笏湖へ身を沈める直江、遺された直江の子供を宿す倫子、、、随分以前にテレビドラマで直江を中居正広・倫子を竹内結子が演じて居た記憶があります。一途に人を愛し切るのは美しいと心から思えます。 💫 愛し切る → 愛しきる 訂正!2020/06/16
me
6
おもしろかった。直江の倫子への遺書が切ない。 私は好きだな。 ☆☆☆☆☆2016/12/30
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