内容説明
大川河口の鉄砲洲で朝早く小舟の中に発見された美男美女の心中死体。男は馬関商人、女は売れっ子芸者だが、実は別々の事件ですでに死んだはずの二人だった。洗い直すと事件はそれぞれ怪しいことばかり。片足だけの足跡が大川から点々と現れ、雪駄屋が一晩だけ開いて消え―次々と起こる怪異に南町奉行・根岸肥前守が挑む。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に、「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雅
50
ガツンッとくる訳ではないけどスラスラ読み進めれる面白さがありますね2024/01/11
ひさか
27
2023年8月文春文庫刊。書き下ろし。南町奉行シリーズ7作目。今回はそれほどの無気味さはなかった。謎もそれ程でもなく、いつものメンバーのドタバタ騒ぎで終わったような感じかな。次回に期待。
イシカミハサミ
14
これはこのシリーズでないと味わえない構成で、 このシリーズでないと成り立たないストーリー。 このシリーズの黒幕になるのかもしれない名前も登場。 いよいよ終盤かな。2024/03/28
一五
13
今回 登場人物が多くて、誰だっけ? おたかさんの出番はなかったが、宮尾が数匹の猫になつかれて困り顔の所 笑える2023/10/15
ふわりん
11
南町奉行の根岸を軸にいつもの配下たちが活躍する、が、今回はサラサラと流れてちょっと盛り上がりが少なかった印象かな。毎回楽しみな雨傘屋の仕掛けも空に浮く巨大な足首しか出て来ず、心中事件にもっと何か関わるのかと期待してだけどそれまでで残念。でも、どの小説にも当てはまるけどやっぱり風野さんのせりふの言い回しは独特で面白い。これが硬くなりがちな時代小説なのに全体を柔らかく現代風にしてるポイントかもしれない。「味見方同心」も楽しみだし、今更一巻からは時間がかかると思い敬遠してる他のシリーズも読みたいんだけどなぁ。2023/12/04