文春文庫<br> 鬼平犯科帳〈21〉 (新装版)

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文春文庫
鬼平犯科帳〈21〉 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167142735
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

同心大島勇五郎の動静に不審を感じた平蔵が、自ら果敢な行動力で兇盗の跳梁を制する「春の淡雪」、探索方から勘定方に戻されて腐っていた細川峯太郎が非番の日に手柄を立て、ふたたび探索方に立てられるまでを描く「泣き男」など、部下への思いやりをしみじみと写し出して“仏の平蔵”の慈愛溢れる六篇。ファンに贈るこの一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

121
この21巻で、短編は最後だったと思います。6つの短編が収められています。勘定方へ戻された部下をまた元に戻す「泣き男」など、鬼平の部下を管理する能力は大したものです。管理ばかりではなく人情もあります。24巻まで再読したら、番外編の「乳房」を読みましょう。そのあとは・・・・2017/06/23

s-kozy

74
本作には短編が6篇。シリーズ中の短編集はこれでおしまいなのですね。ついにここまで来てしまいました。罪は憎むが、人には温かい長谷川平蔵。そうか、「自分は死んだもの」と考えて役目に当たっているから、鬼にも仏にもなれるのですね。事件の始まりを告げる「春の淡雪」の第1章の最後の4行「長谷川平蔵の顔色が引きしまってきた。夕闇が濃い。八幡宮参詣の、人も絶えた。何処かで、猫が鳴いている。」という描写はこれから起こる事の重大さをうまく予感させていて、とても好きです。池波先生、うまいですね。シリーズも21巻、終盤です。2015/08/08

ポチ

61
いい話が多かったかな。『麻布一本松』は笑えました。やっぱりり忠吾はこうでなくちゃ!『討ち入り市兵衛』の平蔵の助太刀とその後の粋な計らいにグッと来ました。貫禄と円熟味を増して来た平蔵がいい。2017/06/23

ベルるるる

46
「この年になって、あれこれしたいと思うていた楽しみは、すべてあきらめたわ」「今のわしは、若いころの罪滅ぼしをしているようなものじゃ」・・平蔵の言葉のひとつひとつに、哀しみが漂っている・・・。2016/10/04

aponchan

31
立て続けの鬼平、安定した楽しさ。職責に対する責任感や覚悟には、頭が下がる。また、オウンリスクでの判断はさすがであり、何でもかんでも上司に報告して、自分の責任を回避する今の風潮に対して警鐘とも感じた。シリーズ残すところ3巻、大切に読み進めたいと思う。2019/12/13

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