感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
40
人生とは色々あるものだなぁ。近藤虎次郎が少しかわいそうだったw2022/04/16
i-miya
31
2011.10.14 (カバー) 夫を殺した男を“討つ”から3年、剣客・加藤平十郎と一つ臥床にいる三千代。封建の世を生きる、女一人、その生き抜く強さ。2011/10/14
タツ フカガワ
29
仇討ちから始まった物語がどのように収斂していくのだろうと思っていたら、池波さん やっぱりすごいな。三千代と、彼女に関わった男たちの末路が対照的(最後にちらっと鬼平も登場)。作中「人の世などというものは……人の勘違いによって、成り立っていうるようなものじゃ」と、木村又右衛門が近藤虎治郎に語るところがあるか、読み終わってみればこれが本書のテーマたったかも。それにしても近藤虎治郎は無念でしょうね。2021/06/25
ぶんぶん
21
【図書館】美千代の長い旅路は終わった。しかし、男運の無い女だったな、最後は裕福な商人の後妻に入るが、何やらそれだけで終わりそうもない雰囲気。しかし、知り合った男と結ばれるたんびに、その男が死んでしまう。それに、その後に必ず面倒見てくれる人たちが現れる。普通だったら「魔性の女」男を食い尽くす、だが美千代のあずかり知らぬところで展開するのが運命と言う物だろう。拍道が盗人と言うのは最初から判っていた事だ、それに悪事をして善行もするという池波流の考えはここでも示している。鬼平が出て来たのは著者一流のサービスだ。2020/09/09
えみ
15
最後から2ページ目まで展開が読めない!意外性たっぷり。 勘違いとすれ違いで話は展開していく。これだから女は、これだから男は...という人間臭さが、これでもかという位描かれている。主人公の三千代は運命の荒波に揉まれていく。 読んでいて辛くなるんだけど、面白すぎて一気読みしてしまった。心がジェットコースターの如く揺さぶられる作。 池波先生は何故ここまで、女心がお分かりになられるのだろうか。2016/10/01