出版社内容情報
ドイツ国民の悲願を果したヒトラーはフランスへ侵攻、パリ占領、ロンドン空襲と戦線を拡大、東部では遂にソビエトとも戦火を交える
内容説明
ヒトラーの対英和平工作にもかかわらず、民族の自決権という大義名分を逸脱したナチス・ドイツに対し、英仏はついに宣戦を布告。ヒトラーは西部戦線でも総攻撃を下命、隣国を次々に制圧し、独軍は’40年6月パリ無血入城を果たす。9月に日独伊軍事同盟を締結したヒトラーは全欧州制覇を企図して対ソビエト戦の準備を進める…。
目次
ヒトラーと軍首脳の確執
“休眠”中の西部戦線
ヴェーゼル作戦
フランス進攻
パリ占領
ロンドン空襲
東進決意
東洋からの使者
副総統ヘス事件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
17
西部戦線において、フランスが老大国という感じがしました。国力はありながら、精神・思考に弾力を失っていると思います。特にガムラン大将が神経梅毒で考えをまとめる能力が低下しているという話は洒落にならないと思いました。2021/04/08
フンフン
8
ポーランド壊滅のあとも西部戦線は平穏だった。ヒトラーは英仏がポーランド消滅を承認してくれれば和平したかった。だが、英仏は応じない。ついにフランスに侵攻を開始し、あっけなくパリは陥落する。ダンケルクで攻撃を緩めたのは戦車部隊を酷使せずに今後の作戦に回して、空軍に花を持たせるつもりだったんだ。でも空軍基地がダンケルクから離れていたのでうまくいかなかったんだ。フランスはイギリスがまじめに救援してくれないので単独講和に踏み切る。ここでヒトラーはイギリスとの講和を切望したが、大英帝国は不屈だった。2024/10/11
モリータ
8
◆ドイツのフランス侵攻作戦について知りたかったので、それに至るまでの経緯(北方作戦など)から、パリ占領まで。あとは省略(とても全部読む気にはなれない)◆これぐらいの分量でもまだ密度が低いように思う。血沸き肉躍る、という感じの書き方でもないし。2016/08/08
Hiroshi Takeshita
2
英国とは戦争したくないヒトラー。それを理解して、単身英国へ、命懸けで潜入するヘス。和平の使者は、結局、本国で狂人扱いされ、それを受けた英国も無視を決め込む事になる。惜しいなぁ。あまりに惜しい。これが成功していたら、と考えると、ゾクゾクしてしまう。しかし、ヨーロッパの疲弊具合はギリギリラインなのである。その事が、後のアメリカ一強時代のきっかけになるのだが、我が国のライジングのきっかけになった朝鮮戦争の事を合わせて考えると、なんとも複雑だ。 2024/04/24