出版社内容情報
歴史・日本語、読書……、多彩なテーマを巡って縦横無尽にくり広げられる座談の楽しみ。ご存じ名コンビの対談の、極めつき傑作選
内容説明
ご存じ名コンビの対談が、ついに通算百回の大記録を樹立したのを記念して、選り抜きの11篇を収録する傑作対談選。文学を歴史を日本語をめぐって、はたまた明治維新、スパイについて…。アッと驚く新説、ニヤリとうなずく珍説を交えながら、二人の頭脳と話術が渡り合う。座談の楽しみここにあり。
目次
亡ぶ国興る国
日本人の見立て好き黒衣好き
「文芸春秋」とはなにか
あけぼのすぎの歌会始
東京論―富士の見える町
芸能としての相撲
東北論―津軽を旅して
西郷隆盛と大久保利通
明石元二郎と石光真清
小説・劇・批評
対談的人間とは何か―あとがきにかえて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
23
この対談は、100回以上も「歴史と人物」「文芸春秋」「中央公論」などの雑誌上で行われたものをそれぞれのテーマごとに再収録しなおしたものです。書評関連の本になっているのが3冊など10冊以上の本になっている様です。丸谷先生、山崎先生ともに活発にしゃべられてお二人の教養の深さに感銘しています。時たま木村尚三郎先生なども交えて書評を行ったりしています。古くて絶版になっているものも多いようですけれども探して読んでいきましょう。2014/06/29
Akito Yoshiue
6
古い本だが内容は古くなっていない。対談という形式の面白さが存分に味わえる。2016/05/22
Yoshihiro Yamamoto
5
A 丸山才一と山崎正和の対談(時に鼎談)の中から選りすぐった11回分を掲載。自分が関心のないテーマや知らない話についてはちょっと読むのがきつかったけど、「亡ぶ国 興る国」「日本人の見立て好き 黒子好き」など関心があるテーマについての対談はかなり刺激的で面白かった。「ヨーロッパで中国人は今でもまだ恋愛を発明していないが、日本人は万葉集の頃から男女の愛ばかりに関心がある。」などという記述はなかなか意味深だ。「見立て」の文化についても奥が深い。社会の現象を「なんかの見立てかな」と考える癖をつけるのも面白い。2021/12/19
ふ
3
素晴らしい、の一言。お二人の教養の深さに脱帽。失礼な言い方ですが、こんな人間ほんとうにいるんだなぁというレベルです。対談のリズムがとても心地良い。どんなに時間がかかっても、すべての対談を読みたいと思うほど、非常に濃い1冊。2016/01/13