文春文庫<br> 夕陽ヵ丘三号館 (新装版)

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文春文庫
夕陽ヵ丘三号館 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 579p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167137113
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

一流会社勤務の夫の転勤に伴い、東京で憧れの社宅暮らしをスタートした音子。喜びも束の間、社宅内の人間関係に振り回されてゆく。一人息子・悟の教育問題、見栄と欺瞞に満ちた主婦同士の情報戦に追い詰められ、焦った音子は愚かな行動に出るが―痛烈な人間描写、現代のドラマが大迫力、傑作長編エンターテインメント。

著者等紹介

有吉佐和子[アリヨシサワコ]
昭和6(1931)年、和歌山生まれ。昭和31年に『地唄』で文壇デビュー。紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作、世界初の全身麻酔手術を成功させた医者の嫁姑問題を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老人介護問題に先鞭をつけ当時の流行語にもなった『恍惚の人』、公害問題を取り上げた『複合汚染』など意欲作を次々に発表し人気作家の地位を確固たるものにする。多彩かつ骨太、エンターテインメント性の高い傑作の数々を生み出した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スエ

126
「社宅」なんて怖いワード❢入ったが最後、人のペースを乱す女として名を馳せるスエは、すぐに村八分になる事間違い無しッ❢ そして夫は降格&左遷。南アフリカ辺りで単身赴任頑張って〜♡ ザーマス母達の熾烈なマウント争い。この台風に巻き込まれたら試合終了ですよ。はいッ(`・ω・)ゞ安西先生、スエは棄権します。まさにレディコミの世界!ちなみに最近読んだレディコミのタイトルは「他人を蹴落とす女」忙しいのにレディコミ読んでんのか〜い。夫の背広のポッケを探り、息子の部屋を探り。他の家に届くお中元チ〜ェック!!…お暇なのね。2022/09/20

ぐうぐう

34
1970年に毎日新聞に連載された本作は、社宅を舞台にした小説の先駆けだったのかもしれない。社宅という空間がこんなにもドラマに溢れているのかという、有吉佐和子の発見への喜びが、全編から感じられる。活き活きとしたキャラクター達が有吉の喜びから生まれたのがよくわかる。その喜びは、時に冗長な描写や展開を導いたりもするが、社会問題を内包しつつも、エンタメを貫こうする有吉の姿勢が心地良い。夫の転勤に伴い、大阪から東京の社宅に越してきた音子が主人公なのだが、個性的な社宅の妻達に翻弄されながらも、(つづく)2018/02/06

Atsushi

27
大手商社の社宅に住む主婦の狂想曲。その人間関係に起因する軋轢や確執の次元の低さには辟易させられた。でも、男たちは知っている。男の見栄や劣等感、嫉妬や妬みは、女のそれらより何十倍も根深いことを。2018/05/20

いくら

24
多分この作品を読んだ殆どの人が音子全否定なんだろう。読めば読むほどイライラするし、頭悪すぎだろと、辟易する。但し、家族構成が同じで、一人息子を持つ身として、完全には否定しきれない。結婚してからの女の人生は長い。暇な専業主婦も不幸だな。2014/10/04

カーミン

20
高度成長期における某企業の社宅を描いた作品です。そこには、他人を話題にして日々楽しむ妻たちの噂や陰口で溢れています。今の世ならば、妻と言っても家に引き込まらずに、仕事を求めて外に出る人が多いのですが、当時は「オンナが働く」ということすらタブーだったらしいです。どこにも行けない妻たちは、社宅という魔窟で、人の悪口を言いながら耐え続けるしかないようです。2016/10/28

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