出版社内容情報
平和時における武将の存在とは?
大坂の陣の真田幸村奮戦以降、活躍の場を失った武将にとって、幕末混乱期が日本史上最後の登場の機会であった。全5巻遂に完結
担当編集者より
大坂の陣以後、偃武の世となった江戸時代に入り、武将の存在理由はなくなってしまう。時代は武将を治政者として、その優劣を判断するようになる。本書は大坂の陣の真田幸村、そして著者が最も好きな武将の1人という、立花宗茂のほか、幕末期に於ける西郷隆盛、勝海舟など、計5人の人物を取り上げている。
解説・司馬遼太郎
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
61
西郷と海舟だけ。なんちゅうか、情報量が多い上に錯綜していて、、もう(泣)西郷さんはともかく、海舟は昔は大好きだったけれど、ここにきて自分の上司に若干似ていることもあって、天才肌だけど、つきあいづらいだろうなあ(笑)という印象に変わる。むかしは、勝、かっこえええ!と無邪気に思っていたんだけど、なんちゅうか孤独でシニカルな感じが切なくて、手放しで好きって言えなくなってきたのかもしれん。。ってどうでもええ感想書いてしまったきに。。。笑2014/08/30
レアル
56
最終巻。真田幸村、立花一族、徳川家光、西郷隆盛、勝海舟が描かれている。一番読んで勉強になったのが九州で活躍し、薩摩と戦った程度の知識しかなかった立花一族。それでも宗茂は何となくの知識は持つものの、道雪の人の上に立つ者の人間の育て方が上手かった!という記述に驚かされる。幸村、家光、隆盛、海舟は小説によく登場する人達ばかりなので、海音寺氏節炸裂の小気味よさを感じながらも頷きながら読んだ。あとがきの著者の史学への想いが伝わるし、その後に描かれている司馬遼太郎氏の「解題に代えて」も良い。良いシリーズだった。2017/06/01
しーふぉ
21
徳川家光、西郷隆盛、勝海舟は武将ではなく政治家の印象です。司馬遼太郎が解説みたいなものを書いているのが豪華です。2021/02/14
広瀬研究会
3
海音寺さんが書くと、勝海舟は知恵と度胸を兼ね備えた快男児ではあるんだけど、西郷に比べると貫禄や迫力に欠ける印象になりますね。っていうか海音寺さんの西郷はカリスマ性がすごすぎですよ。今巻では勝の章だけえらいページが多くって、小吉、麟太郎と2代続けて睾丸に災難を受けた、なんていう気の毒なエピソードも紹介されていて笑っ…いや戦慄した。2018/01/05
くまくす
1
図書館にて。勝海舟の伝記を読みたいと思い、借りることにした。真田幸村、立花一族、徳川家光、西郷隆盛、勝海舟の5話からなるが、称賛のみではなく批判や分析も加え、史料とも付き合わせて書かれており人物像が浮かんでくるような書き様でおもしろい。2020/06/21