出版社内容情報
亡き内匠頭の仇討ちのため、故郷を捨て妻を離別し、ひたすらに目的に向う堀部安兵衛、大高源五たち十四人の浪士を赤裸々に描き切る
内容説明
浪士たちのなかでも第一の豪酒家で、飄々乎として一種脱俗的風格の持ち主である神崎与五郎が、江戸・麻布で上杉方の動向を探索している折も折、自殺未遂の若い娘と関わりあう。やがて二人の奇妙な同居生活が始まるが…「あさき夢みし」、土壇場で脱落した男の弱さをしみじみと描く「田中貞四郎」他四篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
31
○義士を討ち入りに参加しなかった者と対比している部分が目立ちます。当たり前ですが、それぞれに物語があると感じます。「あさき夢みし」「さむらい魂」「惜別の赤穂城」が面白かったですが、特に家臣との繋がりが感じる「近松門勘六」が良かったです。2023/07/07
フミ
20
12月の赤穂浪士ブームに読んだ2冊目です。上巻同様、7人の赤穗藩の浪人の話を、短編小説で描いてくださっていますが、上巻の方で、豪傑肌の浪士を出し尽くしてしまったようで、下巻は身分、血族、女性関係など「しがらみに縛られ、苦しんだ浪士」が多めで、読んでて「o(`ω´*)oプンスカ!」という気分になった人が2名ほど居ました。怒らされるの苦手だなぁ…(^^; 解説を読んだら、戦時中に書かれた小説だったようで、戦争も煮詰まって来ると「皇家への忠誠意外に価値はない」とかで、打ち切られたとか。しんどいですね。2024/12/29
kiiseegen
4
神崎与五郎、片岡源五右衛門、三村次郎左衛門、小野寺十内、間新六、近松勘六、田中貞四郎に関する七篇。2021/12/19
藍兒堂
0
★★★
Kuri
0
近松勘六のエピソードが秀逸!涙が出ました(T.T)2014/12/01