内容説明
ロンドンでの入れ歯づくりをめぐっての大騒ぎや、ベッカムをしのぐオーウェンの人気ぶり、最愛のヒルダおばさんの死など、長い英国生活に裏打ちされた、歯に衣着せぬ痛快かつ心暖まるエッセイ集。訪欧した天皇の前で日の丸を燃やし抗議した元英国軍兵士がヒロシマを訪ね、日本軍の元通訳と再会する感動的なドキュメントも収録。
目次
第1部 ロンドンの負けない日々(入れ歯とワールドカップ;やさしかったヒルダ;民族の狭間で;ロンドンから都知事をみれば;失うもののない幸せ)
第2部 許すかNOか―イギリス・ニッポン57年目の和解(戦争を知っている人と、戦争を知らない若者へ;日の丸を焼いた元捕虜を訪ねる;元捕虜、日本へ行く)
著者等紹介
高尾慶子[タカオケイコ]
1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害児施設の職員を経て1972年、英国へ。イギリス人音楽家と結婚。1976年、二人で帰国、京都で暮らす。1982年離婚。1988年、再び英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイトレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパーなどを経て、1998年『イギリス人はおかしい』を発表し、注目を浴びる。現在は英国政府から年金の給付を受けつつ執筆活動に専念している
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感想・レビュー
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シェリー
11
本棚の隅にあり、気軽に手に取ったエッセイ。入れ歯の話から始まり、英国と日本の違いなど、楽しく読んでいたが、第2部からガラリと変わり戦争中の捕虜の話など、緊迫感が増してくる。テレビ等で終戦後70年の報道がされる中、偶然にも別の目線から見た戦争を知った。まだまだ私の知らない悲惨な戦争の事実が存在する。2015/08/22
飯田健雄
2
元気な方だなと思いました。ロンドンの片隅に生き、ロンドンのネットワークは十分で、日本に発信、今様に言うなら、「リア充」おばさんです。2015/04/11
DWAT
2
ロンドン在住者のエッセイでシリーズが続いているようなんのでその中でも新し目のこの巻を選んで読んでみた。といっても10年前位の時期だが。はっきり言って作者の自己中心的なもの言いと行動に辟易した。特に酷いのが親友の葬儀に駈けつけるというエピソードで、娘さんとゆっくり 思い出話をしたいからと葬儀の前に押しかけて、駅に迎えに着ていないと愚痴り、形見の品を要求し、あげくの果てには思いは済んだから葬儀の前に帰ってくる、という・・・ 物言いは ストレートなのかも知れないが知人としてそばにいてほしくないタイプだわ。2013/03/28
naginuko
0
旧日本軍の恨み節炸裂。賛成できることもあるし、到底賛同できないこともある。でも右になったり左になったり、それでいいのかもしれない。極論に走るのが一番いけない。それにしても著者には感情に走らないもう少し冷静な文章を書いて欲しいとも思う。ことに日本語の間違いはちょっと…海外暮らしが長いからって…出版社も校正しないのか?2015/02/13
うたたね
0
永住権を取得して、ちゃんとイギリスで生活してる人だからこそ。。。の一冊。憧れや夢ばかりでは成立しない、イギリスで暮らす著者の日々は、とても勉強になりました。決して、夢の国ではないんだよなぁ。。。そんなことを思った一冊でした。2013/08/03