文春文庫
イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 321p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167123093
  • NDC分類 302.33
  • Cコード C0139

内容説明

英国ベタ誉めはもうたくさん!英語の喋れる祇園の元クラブホステスが渡英して、たまたま『エイリアン』で知られるリドリー・スコット監督の大邸宅のハウスキーパーとなって13年。その間に見聞した貴族や大富豪から一般大衆までの、イギリス人の赤裸々な姿を辛口とモーモアで綴った英国暮らし体験記。

目次

私はハウスキーパー
ロンドンの貧困地区に住む
英国で失業すると
福祉国家英国のいま
国籍と国際結婚
イギリス人は行列が行き?
英国の階級意識とペディグリー
クワイ河の捕虜と日本人通訳
サッチャーが奪った英国のモラル
ミセス・スコットのつぶやき
追記―ブルーがかった新労働党勝利から半年
増補・後日談

著者等紹介

高尾慶子[タカオケイコ]
1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害児施設の職員を経て1972年、英国へ。イギリス人音楽家と結婚。1976年、2人で帰国、京都で暮らす。1982年離婚。祇園でホステスとなる。英語が喋れるホステスとして商社マンの間で重宝される。1988年、再び、英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイトレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパーなどで生活をたてる。著書に『イギリス人はかなしい』『イギリス人はしたたか』など
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感想・レビュー

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楽駿

36
読書会仲間本。本当に楽しいイギリス紹介本でした。読書会仲間の娘さんが、イギリスに留学したことがあり、その関係のイギリス指南本。ヨーロッパに行ったことのない私は、イギリスのイメージって、暗くて、いつも雨で、でもきちんとしているけれど、食事がまずい。そんな感じでしたが、全然、きちんとしてないんだ。これを読むと、なぜ、イギリスがEU離脱の決断を、国民がしたのか、流れが解ってくる気がする。満たされていたら、人は変革を求めない。正当な不満を持つ人が、多くなったからこそ、違う政権を求めたのだろう。これは、お勧めです!2018/05/19

siva

15
リドリー・スコットをググっているとこの本が。何だろうと思ったらリドリー宅でハウスキーパーをしていたとのこと。読んでみるとイギリス人、イギリス社会を痛烈に皮肉った内容。なかなかに興味深く、リドリースコットの作風もなるほどと納得。ただ筆者の性格もかなり強烈な様子、人一倍強く反応してしまった部分もあるんじゃないかと思わせる。書かれたころからも20年近く立っているので今はイギリス社会も変わってる部分あるんじゃないかな。変わらないのかな。ヒエラルキーはずっとなくならないだろうけど。2015/03/01

べべっち

13
イギリスへの憧れがちょっと減りますが…でもやっぱり行ってみたいなぁと思うのは、色々言ってても筆者がイギリス好きだからかな(^ω^)2016/03/01

ヒデキ

10
リドリースコット監督の家のハウスキーパーをされていた高尾さんのイギリス人論です。貧富の格差を描いているのですが、それでも生活できていた時代の物語やなあと思って読んでいました。先月末(2020年1月)のEC離脱も、イギリスの階級社会から起こった事象だったんだなと考えるきっかけになりました。2020/02/05

ぐうぐう

10
イギリスでハウスキーパーとして生活している著者の、イギリス見聞録といった内容なのだが、著者のイギリスに向けるまなざしはとても厳しく、痛快さを通り越して、思わず引いてしまうほどに痛烈だ。とはいえ、その毒舌ぶりに安易に嫌悪を抱けないのは、それが何十年もイギリスに住んでいる著者の経験から発せられた言葉だからだ。映画ファンとしては、リドリー・スコット邸でのエピソードがとてもとても興味深かった。リドリーのお母様、可愛いよ!2009/04/22

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