出版社内容情報
死の沈黙が篭もる空壕に拡がったコニャックの芳香、その一滴がもたらす絶頂の時。人生の喜び、悲しみ、そして不思議を示す小説集
内容説明
眼前の現実の背後には、ひょっとして目に見えない第二の現実がありはしないか?そこでは心が自由に体から離れ、時空を越え、輪廻転生する。本書は、日常のささやかな出来事を通して、第二の背後世界の実在を垣間見せる、不思議短篇集。さりげない筆致の中に、物質本位の現代への異議申立てを込める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち 太郎
7
不思議な現象を集めた短編集。臨死体験、呪い、デジャブ、死者からの伝言、生まれ変わり、前世などなど、オカルトではなく、少しずつ科学的に研究されていることを背景にして小説化されています。作者自身もこれらの問題についてかなり興味を持ち研究をしているのがよく分かります。世の中には不思議なことが多くあります。それが単なる偶然なのか、定まったものかはよく分かりません。しかしこの小説を読むと、それは偶然ではなく自分たちが知らない第二の世界があるような気になります。→2015/07/23
きりだんご⭐️新潮部
1
「あかるく、楽しい原宿」若者が楽しく集い遊ぶ原宿にも空襲の悲しい歴史があったのですね。リゾート地として皆が観光に行く沖縄にもグアムにも戦争の歴史がある。忘れてはいけない。2024/09/22
ゆい
0
喜び、悲しみ、不思議が交差する、不思議な本。イマイチまとまりがなく、特別いい!!という本ではなかったけど、前世の見える人の話とか、幽体離脱の話とか、未知の世界を知れて興味深かった。短編がいくつも収められた作品なんだけど、どうしてこういうラインナップにったのか、その理由が掴めず残念。2012/06/16
おはぎ
0
偶然起こること、輪廻転生、幽体離脱etc、人間が体験する不思議な出来事がテーマの短編集。この話は一体なんだったんだろう…と読み手に思わせるオチが面白い。「人間は年齢をとるにしたがい、今まで馬鹿にして見向きもしなかったものに、何か深い意味をさぐろうとする」