文春文庫<br> 足のむくまま気のむくまま―狐狸庵風来帖

文春文庫
足のむくまま気のむくまま―狐狸庵風来帖

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167120054
  • NDC分類 914.6

出版社内容情報

不惑はもとより、知命、還暦を過ぎても狐狸庵センセイの野次馬気質は不滅です。昨日は東へ今日は西へ、好奇心おもむくままに"行って見て笑った!"抱腹絶倒読本

内容説明

近ごろ狐狸庵先生の野次馬精神ますますさえて、「たった一度の人生や、オモロイことなければオモロイことしようやないか」と、立場変って野次る方から野次られる方への転身ぶりはおみごと!これぞ野次馬道極意といえましょう。―人生を濃密に楽しくする、おもしろくて、そしてためになる話がいっぱい!

目次

口惜しい話
音痴のコーラス
耻をしのんで
北杜夫讃
タンタン狸の
死病への思いやり
ワラジムシ的健康法
小説家の経験
日本のミュージカル
色紙の文句
イヤミ的年頭所感
ユーモア漢詩
世界的壮挙のラインダンス
ガンに感謝する!?
砂漠のスイカズラ
朝の寝床の妄想
おぞましきかな針類
老い=物忘れ→妄想→悪口
ラブリー・シューガー讃
ローマ法王もびっくり
余白とリズム
ミス・ユニバースの審査
魔女を求む
医者への注文
タレント売り出し作戦
一冊の本「死の受容」
かつらの見分け方
窓からの情景
結婚披露宴批判序説
故郷は遠くにありて思うもの
恋愛の極致のような経験
娘がほしい
珍発明、奇発明
モンキー・ドライバー
狐狸庵蔵書録
イヤな人間のタイプ
“傘張り浪人”の頃
二人の女の子
「樹座」大PR
小鳥と遊ぶ時間
「少し足りない」は「スレてない」
むかし遊んだ女
遅すぎてスピード違反
宝塚スターとのお目見え
暑さの中の妄想
私を落第させた映画界
少年の頃の食べもの
初恋の人
猿芝居
視点を変える
たのしき哉、ファン・レター
東洋医学を見直せ
佐藤愛子への反論
解せないこと
私のゼイタク
老いとボケ
群集心理に惑わされるな
犯罪考現学
秘密の重荷

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

桜もち 太郎

7
昭和55年、狐狸庵先生が気のむくままに雑誌に連載したエッセイ集。冗談ぽい話や生死論に至るまで幅広い内容だ。良かったのは「視点を変える」だ。「苦しい時、辛い時には、私は一寸だけ視点を変えてみるのが常だ。そうすると、その苦しみが滑稽になったり、薔薇色になったり、時には利益にさえなることがある」と狐狸庵先生。捉え方を変えるということだろう。自身の文章を「無駄書」とコケおろしているが人生の指針が散りばめられた一冊だった。2018/08/02

χ

4
森博嗣がこの人のエッセイを若い頃読んでたということで手に取った。すごく面白かった。自覚を持って馬鹿げたことを真剣にやる人は好感が持てる。それだけでなく社会問題や生きる上での悩みについての意見もいう。このときちょっと自信なさげにいうのがいい。意見をズバズバ言う人には窮屈な感じを受けるし何となく胡散臭い。素人ばかりを集めた劇団や合唱団を有名な舞台に立たせるのはすごい。有志を集い個々の夢を叶えることをやってる集団ってないだろうか?2016/11/11

めぐ≠かのん

3
深い河や、沈黙のイメージで読み始めると、肩透かしを喰らう。小学生男子のようなくだらなさが随所に散りばめられている。この人は究極のギャップ萌え作家だと思うのだ。しかしながら、どんなにくだらないことを書いていても、いちいち観察眼が鋭いのはさすが。好奇心がとても強かったり、とんでもない体験をしても「小説に活かせるかも」と考えるところが、どっかの露伴さんとそっくりで面白いなぁと感じた(ジョジョネタすみません)。2013/11/16

sachi716

2
狐狸庵先生こと、遠藤周作の新聞に連載していたコラムを集めた本。 短い文章に完結にまとまった文章が上手くてうなる。 内容はくだらなくても文章の格調の高さやリズムが平成の作家とは格段に違うので、テンポよく読めて面白い。 2015/03/25

nyantamaru

1
小説家のエッセイを読むのは、映画(俳優)のメイキング時の素の姿を見るのに似ている気がする。映画(代表作)のイメージを大切にしたい人は逆に見ない方がいいかもしれないが個人的には面白い。良いおっさんにして好奇心の固まり、舞台にコーラスにピアノに漢詩と挙げるとキリがない作者の多方面の趣味には驚かされる。「たった一度の人生や、オモロいことなければオモロいことしようやないか」敬虔なクリスチャンと言うことで糞真面目なのだろうと思っていたが、良い意味で敬虔な・・のイメージが変わった。そろそろ本職の作品を読んでみたい。2014/04/14

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