出版社内容情報
恐るべき政治犯収容所に十年及び一年余にわたり閉じ込められた二人の青年が暴いた身の毛もよだつ体験と自由社会への必死の逃亡記
内容説明
運よく出所した姜哲煥、安赫は交際を深める。だが、「15号出身者」のレッテルは容易に消えない。しだいに追いつめられていく二人。そして、姜哲煥の父と祖母は相次いで憤死し、安赫の一家は崩壊。「絶対ここから逃げ出して、金日成親子の悪業を全世界にバラしてやる!」復讐に燃える二人は、必死の国外脱出を開始した…。
目次
第3部 復讐の誓い(姜哲煥)
第4部 氷上の逃走(安赫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
24
68収容所から解放されてから脱北するまでです。収容所での生活で魔法が解け北朝鮮が天国ではなく地獄であると気付き金一族への忠誠心も失われ憎しみが増して解放された姜哲煥と安赫は社会に戻るも差別と収容所での厳しい生活の後遺症での家族の死や解放後の監視で追い込まれ賄賂が横行する腐敗した社会に幻滅して脱出を決意していく。こんな恐ろしい国が過去ではなく、今現在も続いてる事に驚きと憤りを感じます。この90年代に軍の輸送車が襲われる事件があった事に驚きました、すでに国民の生活はかなり厳しい状態だったのですね。2020/05/23
ふじこ
9
北朝鮮の過ちは政治犯収容所にて思想強制という大義名分と言う名の元に人権を無視した過酷な労働をさせ、厳しい体罰等で締め上げることにより彼らに北朝鮮の現実、金政権のまやかしを直視させてしまう事だ。 国内の移動でさえも許可証を必要とし保衛部の監視に怯え、職業選択の自由もなく、ただ偉大なる首領様のお陰で生きていることが出来ると信じる国民の大多数にとって、北朝鮮なる国がどれだけ金政権のオモチャであるかを知らない。 黒電話のデブを囲み笑顔を作るマスコミの写真は虚像でありこの国こそ地上の楽園どころか地獄でしかない。 2019/07/19
GAKU
1
面白かったです。2014/05/17
リケジョママ
1
残酷すぎます。こんな世の中あっていいのか。社会主義が悪いとは言わないが、なぜほぼ全ての国で残虐な粛清・虐殺が起こってしまうのだろうか。そして、ロシアや中国のように形式は違えど自由が保障されつつある国もあります。北朝鮮にそのような風が吹くのはいつになるのだろう。一刻も早く改善されますように。私は何ができるのだろう。2013/03/17
みーふぃ
0
おすすめ 現在進行形だ。