文春文庫
西海道談綺〈2〉 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 595p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167106775
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

上司を斬り密通の妻を廃坑に突落として逐電した男の辿る数奇な運命。直参に変身した男は隠し金山探索の密命を帯びて西国へ赴く!

内容説明

代官所の役人二人が殺された現場近くの村で太田恵之助が見つけた鏈石を、浅からぬ因縁の振矩師・甚兵衛は金を多く含んだ価値ある鉱石だと言う。この西国のどこの山から出た石か?一方、江戸から恵之助を追ってきた柳橋芸者おえんは、甚兵衛の連れの白髪女お島と共に湯山の宿に滞在中、宇佐石体権現の山伏どもに捕えられる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

108
(承前)隠し金山の存在を推測する恵之助だが、同僚が殺され若党が山伏に殺されかけるなど不穏な空気が立ちこめる。誰が敵か味方かわからない怖さに満ちた描写は、清張の手腕が遺憾なく発揮される。そこへ江戸で契りを交わした芸者おえんが押しかけて、隠し事ばかりのぎすぎすした場に鄙にも稀な美女が出現して、周囲の男たちが色めき立つ有様の筆が巧みだ。皆がおえんを奪おうとたくらみ、ついには甚兵衛の連れていた白髪の老女もろとも山伏に拉致されてしまう。いよいよ舞台は深山幽谷に移り、積み上げられた謎の解明へなだれ込んでいく。(続く)2023/07/11

旗本多忙

19
この小説は、脱藩した男があることがもとで、鉱山に絡んだ殺人や不正を暴くというのが大筋である。だがそれだけでは小説に大きな波がない。男は嘗てある理由で妻を銅山の穴に突き落としたのであるが、生死の事は書かれてなく読者はそれが気になる。この巻では男の仕事仲間でもあった山師の甚兵衛が病弱な白髪の老婆を連れて登場する。さらに江戸の芸者おえんが、男を追って西国まで押しかけ、白髪の老婆の世話をすることになる。ピリッとしない代官や、得体の知れぬ山伏、それとつるんでいた同僚の向井平三郎。時代物推理サスペンスの決定版。2023/05/04

KAZ

3
怪しい奴らばっかり出てくるぞ。2009/11/26

勝浩1958

2
恵之介の妻はきっと生きているだろうと思っていたが、やはり予想はあたった。2010/10/30

雲國斎

1
読みごたえ十分!1992/02/12

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