出版社内容情報
相次ぐ抗争で多くの志士の血が流れたが、竜馬の奔走によって大政奉還が実現、日本は救われる。維新政策には竜馬の精神が生きていた
内容説明
慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。―時勢はこの後、坂を転げるように維新にたどりつく。しかし竜馬はそれを見とどけることもなく、歴史の扉を未来へ押しあけたまま、流星のように…。巻末に「あとがき集」を収む。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
160
終わったけど簡単に感想が書けない。強いて書くと、距離が遠いとか時間がかかるけれど手紙でなく、「人に会うこと」・「眼で状況を確認し、人の性格なども考え行動すること」。そして、現代に竜馬がいたらどうなるだろう。たとえばメールはどのように使うのだろう?暗殺シーンのページは開きたくない。竜馬を別の見方をした本があれば読んでみたい。2012/01/12
再び読書
133
維新後の要職に自分の名前を書き込まず、世界に向かって勝負すると言うスケールの大きさが今でも絶大な人気がある所以と思う。
優希
119
最終巻になりました。遂に大政奉還が実現し、江戸幕府が幕を閉じることになります。維新はここからたどりついたと言えるでしょう。しかし、竜馬は成し遂げられた維新を見ることができなかったのは残念でなりません。流星のように流れながら幕末を巡った竜馬。その生き様は歴史の扉を未来に向けて開いたように思えます。2019/02/15
金吾
117
◎やはり長編小説は読み終わったときにジーンとします。竜馬がゆくは小学生の時に初めて読んで、全然知らなかった明治維新を知るきっかけになった本です。それから何度か読んでますが、その度に面白く一気に読んでしまいます。今回も楽しかったです。2020/08/12
ゴンゾウ@新潮部
107
幕府、公卿、薩長土各般のせめぎ合いを乗り越えて大政奉還による倒幕を成就させた坂本龍馬。倒幕後の新政府の構想までを考えていた龍馬。彼が暗殺されずに残っていたらもっと世の中は良くなっていたという声は大きい。でも改めて司馬さんの本作を読むと龍馬はこの時のために時勢に呼ばれたのだと強く思ってしまった。龍馬暗殺に関して諸説もろもろあるが、近代日本が誕生したのは龍馬の功績が大きい。2018/01/09