出版社内容情報
画商の妻子が殺され、自宅から持ち去られた絵が〝世界最速の美術館〟現美新幹線に展示された。絵に秘められた謎に十津川警部が挑む。
内容説明
越後湯沢で休暇中の画商・竹田幸太郎は、東京の自宅で妻子を殺され、新進の画家・渡辺久の絵を盗まれた。だが、その絵は、越後湯沢‐新潟間を走る観光列車「現美新幹線」になぜか渡辺の自選で展示される。当の渡辺は渡米し所在不明に。捜査の糸口も掴めない十津川警部は絵の秘密を追い“世界最速の美術館”に乗り込むが…。
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
昭和5(1930)年、東京生まれ。陸軍幼年学校で終戦を迎えた。都立高校卒業後、人事院に十年余勤務。作家をめざし多くの職業をへて、38年「歪んだ朝」で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞、作家デビュー。その後40年に「天使の傷痕」で第11回江戸川乱歩賞、56年「終着駅殺人事件」により第34回日本推理作家協会賞(長編部門)、平成16年に第8回日本ミステリー文学大賞、22年に第45回長谷川伸賞、31年に第4回吉川英治文庫賞を受賞。大ベストセラー「寝台特急殺人事件」をはじめ、著書多数。トラベル・ミステリーの第一人者である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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舟華
2
「現美」というタイトルで手に取る。相変わらずの「、」の多さに最初は苦労しながらもすぐに慣れてすいすいと。事件自体は物語を追っていけば説明も多いからすんなりいく。それよりは「現美新幹線、実際にもいっぱいできたらいいのに!!」という斜めの感想を得た。2019年発刊。晩年も変わらず書かれていたことが素晴らしいですね。2024/08/29
aaboo
2
犯人の野心が犯罪を犯したことにより、破滅にむかっていく。なかなか楽しめた。2020/12/30
Mami Nakano
1
出身エリア故に手に取ってしまった一冊でしたが、さすがのクオリティ、佐渡やツバメコーヒーの描写まで取材力を感じました。軽い旅行気分で読めるのがまた楽しく、知っている場所ならリアリティ倍増でさらに読み進められます。証拠はなく、犯人の自供による逮捕がすべてというのがミステリー小説としてなかなか強引ですが、辻褄が合って違和感なく読めるので、これも十津川警部シリーズあるあるでとても良かったです。2021/01/06
オーダーモバイル
0
またもや、大好きな西村京太郎トラベルミステリー作品を読破 今度は、越後湯沢と新潟間を走る現美新幹線が主の舞台 ある画商のご家族が殺されて、その家からある画家の絵が無くなっていた そこから始まるストーリーで、舞台は現美新幹線やアメリカにまで広がる 殺された家にあった絵を描いた画家や、アメリカの有名な画商も登場し、当初、想定できなかった殺人事件の本質が徐々に見えてくる2024/09/30