出版社内容情報
相次ぐ抗争で多くの志士の血が流れたが、竜馬の奔走によって大政奉還が実現、日本は救われる。維新政策には竜馬の精神が生きていた
内容説明
幕府を倒すには薩摩と長州が力を合せれば可能であろう。しかし互いに憎悪しあっているこの両藩が手を組むとは誰も考えなかった。奇蹟を、一人の浪人が現出した。竜馬の決死の奔走によって、慶応二年一月、幕府の厳重な監視下にある京で、密かに薩長の軍事同盟は成った。維新への道はこの時、大きく未来に開かれたのである。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
132
「主義をもって手をにぎらせるのではなく、実利をもって握手させようというのである。」子供に対しては実利を優先すると説得しやすい。主義は親のエゴになることが多い。むずかしい。2011/11/21
再び読書
129
竜馬しか成し遂げられなかった薩長同盟、これで幕府の命運は尽きた。日本の為にと竜馬を突き動かす心意気に、流石の薩長も飲み込まれたとも言える。
ゴンゾウ@新潮部
105
難産の末に薩長同盟が締結された。西郷と桂の間で奔走する龍馬。彼だけが日本国の未来を見ていた。寺田屋襲撃、長州征伐 維新の風が突風に変わりつつある。おりょうさんの悪女ぷりが徐々に出てきたかな。2018/01/07
優希
104
亀山社中が本格的に始動したようです。そして薩長同盟が結ばれる。維新は同盟が結ばれたことで未来へと大きな一歩を踏み出したと言えるでしょう。おりょうを伴侶とし、初めての新婚旅行を行なったのも竜馬というのが興味深いです。常識外れの竜馬の考えがどんどん時代に反映していくのが面白いところでした。2019/02/15
やも
98
武士というよりブローカー。刀を使ったり意気込んだりはなく、商談で戦っていく考えが出てきたことに流れが変わってきているのを感じる。今巻の目玉は薩長連合。この当時誰も考えなかった、まさに竜馬的思考で薩摩と長州の手を握らせた。西郷隆盛も大人物っぷりに感心だが、それ以上に竜馬だって大人物。今まで怒りを携えなかった竜馬が、この時ばかりは怒る場面を間違えなかった。「長州が可哀想ではないか」と言える竜馬はなんて優しいんだろう。いよいよ幕府瓦解の音が聞こえ始める。が、竜馬が活躍すればするほどおりょうの不安はつのるばかり。2023/08/12