出版社内容情報
いまも真っ只中の”令和の米騒動”。米価格の値上がりは政府備蓄米の放出、輸入拡大などでいったん沈静化したように見えつつも、市場への米供給が足りていないことが明白になった。温暖化による米の不作もその一因だが、より根深いのは長年にわたって推し進められてきた減反政策、アメリカからの米の輸入圧力を飲み、農家の収入不足、高齢化問題などに積極的な策を講じなかった農政の失敗という構造的な要因だ。
この数年でパンデミックを経て戦争が頻発し、インフレが問題になり、関税交渉の中でコメの輸入措置を飲むことにもなった。恒常化しつつある酷暑で米の不作が大きなリスクとなっている。農政の大きな転換ははかられるのか? 先送りされてきた日本人の主食・米をめぐる問題をどう着地させたらいいのか。
『食の戦争』がベストセラーとなった第一人者の著者による構造分析と緊急提言!
【目次】
内容説明
「令和の米騒動」はなぜ起きたか?それは農協など流通の問題ではない。長年続いた減反政策ゆえのコメ不足と農家疲弊、つまり農政の失敗にこそ原因がある。日本人の主食であるコメを守るためにはどうしたらいいのか。食料安全保障の第一人者が問題の構造と処方箋を描き出す。
目次
はじめに 国産米が消える日
第1章 「令和の米騒動」の本質は何か
第2章 コメ農家が消える前に
第3章 食料自給率わずか38%の日本を襲う“クワトロショック”
第4章 農家を助けながら消費者が安いコメを食べるために
第5章 再生への道 自立した農と食を取り戻す
おわりに 「ローカル自給圏」構築のうねりを
著者等紹介
鈴木宣弘[スズキノブヒロ]
1982年、東京大学農学部農業経済学科を卒業し、同年、農林水産省に入省。15年ほど主に貿易問題、国際交渉担当などを担った後に退職。1998年、九州大学農学部助教授、同大学院農学研究院教授を経て、2006年9月から東京大学大学院農学生命科学研究科教授(農学国際専攻)。2024年から同特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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