文春新書<br> ロシア文学の教室

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文春新書
ロシア文学の教室

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  • サイズ 新書判/ページ数 384p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166614578
  • NDC分類 980.2
  • Cコード C0295

出版社内容情報

青春小説にして異色のロシア文学入門!


「この授業では、あなたという読者を主体とし、ロシア文学を素材として体験することによって、社会とは、愛とは何かを考えます」
山を思わせる初老の教授が、学生たちをいっぷう変わった「体験型」の授業へといざなう。

小説を読み出すと没頭して周りが見えなくなる湯浦葵(ゆうら・あおい)、
中性的でミステリアス、洞察力の光る新名翠(にいな・みどり)、発言に躊躇のない天才型の入谷陸(いりや・りく)。「ユーラ、ニーナ、イリヤ」と呼ばれる三人が参加する授業で取り上げられるのは、ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』、ドストエフスキー『白夜』、トルストイ『復活』など才能が花開いた19世紀のロシア文学だ。

社会とはなにか、愛とはなにか?
この戦争の時代を考えるよすがをロシア文学者・翻訳者の著者が真摯に描く
「ロシア文学の教室」。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
◎目次(シラバス)

第1講 大通りの幻
   ニコライ・ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』
第2講 仄暗い森のなか
   アレクサンドル・プーシキン『盗賊の兄弟』と抒情詩
第3講 孤独な心のひらきかた
   フョードル・ドストエフスキー『白夜』
第4講 距離を越える声
   アレクサンドル・ゲルツェン『向こう岸から』
第5講 悪魔とロマンティック
   ミハイル・レーモンルトフ『悪魔』
第6講 布団から出たくない
   イワン・ゴンチャロフ『オブローモフ』
第7講 恋にめちゃくちゃ弱いニヒリスト
   イワン・ツルゲーネフ『父と子』
第8講 土埃に舞う問い
   ニコライ・ネクラ―ソフ『ロシヤは誰に住みよいか』
第9講 やり直しのないこの世界
   アントン・チェーホフ『初期短編集』
第10講 心の声の多声
    マクシム・ゴーリキー『どん底』
第11講 温室の夢
    フセーヴォロド・ガルシン「アッタレーア・プリンケプス」
第12講 よみがえるときまで
    レフ・トルストイ『復活』

内容説明

戦争のさなかで、文学を学ぶことになんの意味があるのか?社会や愛をどう語れるというのか?読者を作品世界にいざなう不思議な「体験型」授業を通じて、この戦争の時代を考えるよすがを教えてくれる青春小説にして異色のロシア文学入門。

目次

シラバス・初回ガイダンス
大通りの幻―ニコライ・ゴーゴリ『ネフスキイ大通り』
仄暗い森のなか―アレクサンドル・プーシキン『盗賊の兄弟』と抒情詩
孤独な心のひらきかた―フョードル・ドストエフスキー『白夜』
距離を越える声―アレクサンドル・ゲルツェン『向こう岸から』
悪魔とロマンティック―ミハイル・レールモントフ『悪魔』
布団から出たくない―イワン・ゴンチャロフ『オブローモフ』
恋にめちゃくちゃ弱いニヒリスト―イワン・ツルゲーネフ『父と子』
土埃に舞う問い―ニコライ・ネクラーソフ『ロシヤは誰に住みよいか』
やり直しのないこの世界―アントン・チェーホフ『初期短編集』
心の奥の多声―マクシム・ゴーリキー『どん底』
温室の夢―フセヴォロド・ガルシン『アッタレア・プリンケプス』ほか
よみがえるときまで―レフ・トルストイ『復活』
成績評価―夏休みの名探偵?

著者等紹介

奈倉有里[ナグラユリ]
1982年東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。ロシア国立ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業。著書『夕暮れに夜明けの歌を』(イースト・プレス)で第32回紫式部文学賞受賞、『アレクサンドル・ブローク詩学と生涯』(未知谷)などで第44回サントリー学芸賞受賞。訳書に『亜鉛の少年たち』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著、岩波書店、日本翻訳家協会賞・翻訳特別賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

131
面白かった~。すごく魅力的。 小説仕立てのロシア文学案内。ちょっと不思議な先生の授業は小説の中にいつの間にか入り込んでしまうのです。究極のフィールドワークw 相性もあるのかもしれないけど、この人の書くものはどれもとても好き。あの有力新人作家のおねえさん2024/09/24

buchipanda3

104
現代とは時代が違う古典文学と身構えさせず、当時の人間の身になって見える光景は今とどう違い、どう同じかということを親しみ感を持って描いていた。どの授業からも作家が作品で語りたいことが浮かび上がってくる。チェーホフの「やり直しの可能性など存在しない」という示唆は、だから目の前のことをしっかりと生きるという意識へ繋がる。何ごとも複雑にして本質を見失わせる現代と違い、古い時代ゆえに人の根源的な姿が素直に露わになっていると思えた。銀の時代の講義も描いて欲しい。ものいう苗字でその人物の設定が読めることも興味深かった。2024/06/18

どんぐり

92
マイスターと学生6人が登場する、ロシア文学研究者による「講義小説」。ドストエフスキー『白夜』、ツルゲーネフ『父と子』、チェーホフ『初期短編集』、ゴーリキー『どん底』、トルストイ『復活』など、19世紀ロシア文学の名作を題材に、1講義1作品のペースで深く読み解いていく全12講。学生との対話を通じて、作品の奥行きや時代背景、文学的価値の問いに迫る。いまだ読んだことのない作品が大半だが、いつか読んでみたいと思わせてくれるロシア文学入門。2025/09/15

50
ロシア文学には興味があるが、いざ本を手に取ろうとしてみてもどれから読めばいいかわからないので、入門書として読んでみようと思った一冊。書いてあることは興味深く、面白いのだと思う。だが普通の新書とは違い、小説のように登場人物を創ったり、主人公の僕が大学の講義を受けている形にしたのがわたしには合わなかった。大学生を主人公としている割に、ちょっと子供っぽすぎると思う。授業の内容も、まるで中高生を相手にしているみたいだった。これではないロシア文学入門を読みたくなった。★★★☆☆2025/09/18

マリリン

39
ロシア語もロシア文学も学んだことはないが、教室に潜入し枚下先生の講義を受講したくなる。各課のタイトルに惹かれる。 作中で印象的だった言葉...「人に働きかけてもいいのは愛情を持っている時だけ。戦争や戦争にまつわる一部の議論は、人間に対して前提として持つべき愛情や思いやりが完全に欠如した状態で進められている。あたかもこの方が正しいかと思いこんでいる人がいる...。」受講生新名の言葉も。「一切の根本的原因はそういう風に人間を愛情なしで扱っていい立場があると勘違いすること」ロシア文学の講義らしい発言だ。2024/09/30

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