出版社内容情報
グループサウンズ(GS)は、エレキギターやエレキ・ベースを中心にして数人で編成されたグループである。ベンチャーズやビートルズ、ローリング・ストーンズなどの影響のもとに生まれたものとされ、1965年から69年にかけて、日本のミュージック・シーンを席巻した。
グループ名をあげれば、ザ・スパイダース、ブルー・コメッツ、ザ・タイガース、ザ・テンプターズ、ザ・ゴールデン・カップス、ザ・ジャガーズ、オックス、ザ・ワイルド・ワンズ、ヴィレッジ・シンガーズ・・・となる。
作詞・作曲には、橋本淳、なかにし礼、村井邦彦、筒美京平、鈴木邦彦などが参集し、独自の世界を築き上げた。その世界観は若者の熱狂的な支持を受け、社会現象ともなった。〝失神グループ”なども登場した。
グループサウンズを深く愛聴し、また通暁する近田春夫氏は、どんなGS関連の書物にも、GSはビートルズの影響下にあったとされるが、まずは、その「常識」をくつがえすことから始める。そして彼らの音楽に深く分け入り、各グループについて詳細に論じる。その魅力の解き明かし方が、本書の醍醐味である。
また付録として、生き証人でもある、元ザ・タイガースの瞳みのる、元ザ・ゴールデン・カップスのエディ藩、作曲家・鈴木邦彦へのスペシャル・インタビューも敢行した。今にして初めて明かされる秘話も満載だ。まさか、タイガースの発祥は、マージャン仲間だったとは・・・!
本書は、何年かに一度はやってくるGSブームの火付け役になるであろう。
内容説明
GSの最盛期は昭和41~45年の5年間である。その間に100以上のグループが生まれては消えた。誰もが知る楽曲やアーティストを辿りながら、GSとは何だったのかを探る。また、元タイガースの瞳みのる、元ゴールデン・カップスのエディ藩、作曲家・鈴木邦彦との対話で、その内側からも深掘りする画期的な試み。
目次
第1部 近田春夫によるグループサウンズ論(まず、エレキありき;ザ・スパイダース―和製ロックの萌芽を有したスター集団;ブルー・コメッツ―GSの方向性を決めた一発屋;ザ・タイガース―派手な振付の先駆者となったGSの王者;ザ・テンプターズ―日本で初めてロツクを体現した不良の魅力;ザ・ゴールデン・カップス―ロック―魂を持ち続けた自由な集合体;ザ・ジャガーズ―メンバーより楽曲が評価されたグループ;オックス―アイドル性を優先した元祖・失神バンド;ザ・ワイルド・ワンズ―自作自演を貫いた西海岸的お坊ちゃんバンド;ヴィレッジ・シンガーズ―後進に模倣されたカレッジフォーク的バンド;エピローグ 忘れがたきバンドの数々、そしてGSの終焉)
第2部 近田春夫による対話篇(瞳みのる&エディ藩―2大グループの内側から見たGS;作曲家・鈴木邦彦に根掘り葉掘り)
第3部 近田春夫が選ぶGS10曲
著者等紹介
近田春夫[チカダハルオ]
1951年東京都生まれ。音楽家。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、時代の最先端のジャンルで創作を続ける。また、タレント、ラジオDJ、CM音楽作家、作詞家、作曲家、プロデューサーなどとしても活躍。文筆家としては、「週刊文春」にJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載。著書に『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』、『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』、近作にソロアルバム『超冗談だから』、ベストアルバム『近田春男ベスト~世界で一番いけない男』などがある。現在は、バンド「活躍中」、ユニット「LUNASUN」のメンバーとしても活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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