出版社内容情報
城山 英巳[シロヤマ ヒデミ]
著・文・その他
内容説明
奇しくも同時期に百周年を迎えた中国共産党と『文藝春秋』。時代を画す過去の記事を読むだけで、「中国で何が起きているのか?」「中国とどう向き合うべきか?」で悩み続けてきた日本の歴史と未来へのヒントが見えてくる。
目次
1 満洲と日中戦争(歴史の分岐点となった張作霖爆殺事件;満洲事変から満洲国建国へ ほか)
2 「中共」の本質(中華人民共和国の原点は恐怖の刷り込み;贖罪意識が生んだ中共ブーム ほか)
3 国交回復の功罪(国交回復を急ぐ必要はあったのか?;土下座外交が日中関係をダメにする ほか)
4 台頭する中国と台湾の運命(「人口イコール国力」という中国のアキレス腱;論争すら不可能になった歴史問題 ほか)
著者等紹介
城山英巳[シロヤマヒデミ]
1969年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、時事通信社に入社。中国総局(北京)特派員として中国での現地取材は10年に及ぶ。2020年に早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了、博士(社会科学)。現在、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書)でアジア・太平洋賞特別賞(2010年)、戦後日中外交史の調査報道などで、優れた国際報道に与えられるボーン・上田記念国際記者賞(2013年度)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fseigojp
13
新聞ジャーナリズムへの意義申立が文春の持ち味か2022/10/01
Hatann
9
文藝春秋の100年を振り返り日中関係の記事を拾い上げて読み解く。権力に忖度して発行部数を伸ばした新聞メディアや知識人・旧軍人のフィルターを通じた中国像を考察する。軍部に阿ってナショナリズムを煽り、北京に阿り現実に目を瞑った新聞メディアの歴史を描写する。日中関係に関する文藝春秋の記事紹介しながら、強国としての中国は現在初めて直面した存在なのか、台頭する中国との向き合い方は戦前から問われ続けたのではないかと着地する。1961年の記事にて台湾人は自らの問題を内政問題ではなく民族問題と捉えているとの指摘にも唸る。2023/01/01
おくてつ
4
『文藝春秋』の100年の記事から、日中関係を振り返るという建付け。上海に戻った時の機内のお供として読了。 戦前、戦中、戦後から、台湾問題まで。 毛沢東の手法に現政権を投影するから、中国国内で下手に読めないね。引っ越し荷物の通関で下手な指摘受けてもいけないので、読了後は同僚に寄贈して帰ってきました。 歴史は流転する。さて、この先どうなりますか。 2023/04/20
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- 和書
- イリヤ・ムウロメツ