出版社内容情報
新型コロナウイルスの飛沫飛散シミュレーションでも広く知られ、スパコン性能ランキングで世界一を4期連続で獲得した「富岳」。
感染症のみならず創薬や気象・気候変動への対応、災害や流通など、複雑化する諸問題解決のカギを握る次世代スパコンは、いかにして生まれたのか?
中国やアメリカに一歩先んじて開発を成功に導いた「富岳」のリーダー松岡聡さんが、アメリカの宇宙開発計画に学んだ開発秘話、GAFAなき日本の世界での闘い方、社会インフラとして「使ってナンボ」のスパコンと未来予想図を語り尽くした比類なき一冊。
ガラパゴス日本の闘い方のヒントがここにある――。
内容説明
新型コロナウイルスの飛沫拡散シミュレーションで知られ、スパコン性能ランキングで4期連続4冠を達成した「富岳」。地球温暖化など複雑化する次世代の問題解決の鍵も握るスパコン開発秘話を、天才開発者が語る。GAFAなき日本の戦い方のヒントがここにある―。
目次
第1章 スパコン「富岳」の挑戦―富士山を目指す
第2章 「富岳」開発秘話
第3章 アポロ計画とファミコン
第4章 スパコンとは何か―「富岳」前夜
第5章 試合巧者になれ―スパコン性能向上への道
第6章 「富岳NEXT」と未来を語る―GAFAなき日本の戦い方
著者等紹介
松岡聡[マツオカサトシ]
1963年東京生まれ。理化学研究所計算科学研究センター長、東京工業大学特任教授。86年東京大学理学部情報科学科卒、同大大学院博士課程在学中の89年に同大助手。96年東京工業大学助教授、2001年同大教授。東工大で手がけたスーパーコンピュータ「TSUBAME」シリーズが省電力など数々の指標で世界のトップランクを獲得。17年産総研・東工大RWBC‐OILラボ長。18年から理化学研究所計算科学研究センター長を務め、スパコン「富岳」の開発を指揮した。専門は高性能計算機システム。米国計算機学会ACMフェロー(2011年)、ACMゴードン・ベル賞(2011年)、文部科学大臣表彰(2012年)などを経て、14年、スパコン分野の最高峰賞であるシドニー・ファーンバック記念賞を日本人で初めて受賞。22年紫綬褒章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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