内容説明
歴史のよもやま話から、ことばのウンチク、さらには、悪ガキ時代、新入社員時代の思い出といった自伝的作品まで。歴史に遊び、悠々と時代を歩んだ半藤さんが遺したエッセイ集。
目次
第1章 昭和史おぼえ書き
第2章 悠々閑々たる文豪たち
第3章 うるわしの春夏秋冬
第4章 愛すべき小動物諸君
第5章 下町の悪ガキの船出
第6章 わが銀座おぼろげ史
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年生まれ。作家。文藝春秋に入社し、『週刊文春』『文藝春秋』などの編集長を歴任。昭和史研究の第一人者として知られる。2021年1月逝去。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
113
「日本のいちばん長い日」や「昭和史」などを描書いた半藤一利氏のエッセイ集。歴史の中のちょっとした事件や忘れがたい出来事、子供時代の思い出などが綴られている。 「昭和史」の日中線戦争開戦から」日本の敗戦までみっしりと描かれた読み応えのある本だった。その一方で子供の時の記憶や俳句などもちりばめ肩の力を抜いて読むことが出来た。子ども時代の半藤少年が見た当時の東京や、大空襲を伝えるべくして生きてきたのだなあ。そんな戦争の語り部もも少し経ったら誰もいなくなる。彼の本も含めて戦争の失敗の教訓としたい。図書館本 2022/04/05
keroppi
77
今年の1月に亡くなられた半藤一利さん。あとがきは、その1月になっている。文藝春秋「新刊のお知らせ」や新聞のコラム等に書かれたエッセイが集められている。昭和史、文学、小動物、悪ガキ時代、銀座の思い出、人生の愉しみが綴られる。井上ひさしさんの文章作法の心得という「むずかしいことをやさしく/やさしいことをふかく」書いたものだという。世の中には、その逆の文章のなんと多いことか。半藤さんの文章には知的な面白さが溢れている。まえがきに書かれている「生涯読書」を私も心がけていきたい。半藤さんのご冥福をお祈りします。2021/02/25
へくとぱすかる
66
昭和史ものとはひと味ちがって、軽い調子の中にも、批評がピリッと効いたエッセイ集。最後までジャーナリストとして反骨精神を貫かれたのだなと思った。タイトルも決め、あとがきを今年の1月上旬に書き、12日に逝去された。東京の昭和史は同時代を暮らした人ならでは。ハチ公自身が自分の銅像の横にすわっていたとはね……半藤さん4歳の思い出だとか。二度と自由のない時代にしないためには、歴史を正しく知ることと、熱中せずに醒めた目が大切であることも教えてもらった。さようならです。でも著書はこれからも読ませてもらいますね。2021/02/28
kawa
38
先ごろ惜しくも亡くなられた著者によるエッセイ集。本格的歴史探求モノと趣きが異なる軽いノリでサクサクと読める。読み手の自分に古典や詩歌等に対する素養が乏しく、存分にその良さが掴めず楽しめないところが残念。ご冥福をお祈りします。2021/04/04
Syo
37
なぁ〜んか既読のものが 多いとは思ってたんだけど。 最後まで読んでしまった。2021/06/01