文春新書<br> 昭和のことば

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文春新書
昭和のことば

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  • サイズ 新書判/ページ数 268p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610990
  • NDC分類 810.4
  • Cコード C0295

出版社内容情報

日本の言葉の大量死が始まった! 昭和の時代まで生き生きと使われたあの言葉は今どこへ。『文藝春秋』の人気コラムが待望の新書化!「昭和は言葉の冷蔵庫だった」――著者の鴨下信一さんは、そう言います。古くは平安・鎌倉、そこまで大げさでなくとも、明治・大正の言葉は、昭和の時代までは、生き生きと使われて続けていました。それが平成に入って、言葉はどんどん「大量死」しています――。



「昭和がそんなに誇るべき文化史的価値があると強弁するつもりはないが、崩れるまえに記録だけでも遺して置きたいと思う」(「あとがき」より)



2006年6月から2016年7月まで月刊『文藝春秋』に連載された人気コラム「昭和のことば」が待望の新書化です! 「巴里」「大衆」「抒情」「松竹梅」「出世」「プロマイド」「帰国」「口笛」「もとい」「邦題」「口に入れるもの」……どこか懐かしい、これらの言葉は、今、存続の危機に瀕しているのです。



懐かしく、ささやかだが愛すべき、あの言葉がここにあります。崩れ去る「昭和」の記録の決定版です!

鴨下 信一[カモシタ シンイチ]

内容説明

日本語の大量死が始まった!昭和の時代まで、生き生きと使われていた、あの言葉、この言葉は、いったいどこへ消えたのか―。噛みしめると味が出てくる、ささやかだが、愛すべき言葉たちの記録。

目次

1 ああ、これは“昭和のことば”だ
2 これも“昭和のことば”だ
3 「気持」と「情」の“昭和のことば”
4 地名・人名も“昭和のことば”だ
5 卑しい言葉・嫌な言葉というのはない
6 噛みしめると昭和の味が出てくる
7 断片のような言葉を捨ててはいけない

著者等紹介

鴨下信一[カモシタシンイチ]
1935年、東京生まれ。58年、東京大学文学部美学科を卒業後、東京放送(TBS)に入社。現在、TBSテレビ相談役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

26
何年か前、会社の若い女の子に、ザ・昭和と言われたことがあります。あの時、どんな意味なのかピンとこなかったのですが、もはや、昭和は遠くになりにけりなんですね。意識しているわけではないけれど、ここ最近は、若い頃に使わなかったことば、若い頃、周りの大人たちが使っていたことばが口から出るようになったように感じます。今の若い子たちも、いずれ通る道。時代だけでなく年齢に合ったことばというのもあるんだと思います。2016/11/12

華形 満

6
そう言えば、新人類、E電、お立ち台、チンドン屋・・等昭和ならではの固有名詞の数々が走馬灯の様に脳裏を過ぎる。文章の伝達手段が筆~ペン~キーボード~タッチパネルへと変遷を辿る毎に言葉が陳腐化していく事への著者よりの警鐘であろう。携帯・スマホの普及と並行して絵文字の登場がそれに拍車をかけたのであろう。人の感情が0か1かのデジタルで表現出来る訳もないのは誰もが解っている筈なのに。。 昭和は偉大な「日本語の保存庫」・・・実に含蓄ある主張で読者はこれを心に留め置くべきであろう。2017/01/29

sasha

3
「電話をかける」も今じゃあまり言わなくなったのかな。「電話する」が大半?いや、LINEか。絵文字やスタンプばかり使っていると言葉が消滅しちゃうね。「都合が悪い」「具合が悪い」という意味だったはずの「やばい」は、美味しくても、可愛くても、格好良くても、「やばい」で表現できちゃうのだものね。ただ、昭和の時代にも言葉の乱れや崩壊はあったと思うんだよね。それに同じ昭和でもどの時点で生まれたかで言葉も変わって来ると思うので、64年を「昭和」で一括りにしてしまうには少々無理があるかも。2016/12/29

Kentaro

2
世の中、新語、流行ごといった新しい言葉や、外国語を取り込んだ言葉などが増えているようにも感じる一方、昭和の時代まで生き生きと使われていた言葉が今はほとんど使われていないと残念に思うことがある。 言葉は文化を表すので、時代時代で表現が異なるのは仕方ないが、昭和を生きた世代からは、なるほどこういう表現は馴染みがあるなあと言う表現を各種紹介した内容でした。2017/12/04

劣リーマン(備忘録)

2
平成が駆逐した「昭和のことば」の機微を丹念に掘り起こすコラム。言葉が消えれば、それが表す所作が消え、その所作が喚起する細やかな感情が消える。要は文化が蒸発し、人間が痩せる。このコラムも結局は再発掘ではなく哀悼と読まれて終わる(としか残念ながら思えない)のは避けがたいか、★★★★★。2016/11/14

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