出版社内容情報
「イスラム国」の出現で激変する日本の安全保障。日中、日米、日露、日韓。安倍首相の信頼が厚い元外務官僚が示す日本の生き残り策。
冷戦、ポスト冷戦とはケタ違いの大波が日本を襲う!
生き残れ、日本!!
安倍晋三が信頼を寄せる「本物のインテリジェンス」が分析した圧倒的サバイバル戦略論。
誤解を恐れずに敢えて言おう。南シナ海で今起きていることは、中国にとって「満州事変」となる可能性がある──。
今年半年で、著者のもとには、海外からの巧妙に仕組まれたスパムメールが27件届いた。新聞記者を装うなど実に高度なもので、それほどまでに世界のサイバー戦は苛烈さを増している。
帰ってきたロシアの熊、「イスラム国」の出現、劣等感と不健全なナショナリズムに苛まれ、米国の虎の尾を踏んだ中国、凋落が囁かれる米国、従来戦術が失敗しつつある韓国・・・・。この複雑極まりない国際情勢は、「ある視点」を導入することによって実にクリアに見えてくる。そこから日本の「本当の敵」もその正体を現す。
米国防総省には長い間秘密のベールに隠された部署があった。ネットアセスメント局(ONA)。その初代にして事実上の最期の室長がネットアセスメントの第一人者、アンドリュー・マーシャルである。表舞台に出ることや手柄を嫌悪し、めったに人前に姿を現さなかったマーシャルを人は「伝説の老軍師」「国防総省のヨーダ」と呼んだ。
このマーシャルのネットアセスメントこそ、冷戦を勝利に導いた真の功労者であり、ソ連はマーシャルに敗れた。従来型の情報分析やCIAの情報網は、経済力などの視点を軽視し、ネットアセスメントを前にその脆弱性、不確実性を露わにした。
そのマーシャルは早くも90年代以降中国に並々ならぬ関心を持っていた。この本のもう一つの挑戦は、未だ知られざるネットアセスメントの全貌を紹介し、その手法を中国に応用することを試みることだ。
状況判断を誤ることは、国家の「死」に直結する。
今、「ポスト・ポスト冷戦」の熾烈なサバイバル競争の幕が開く──。
内容説明
戦後70年を経て、世界では未曾有の大波がうねり始めている。日本はこの激流をいかに生き延びるのか。安倍晋三が信頼を寄せる「本物のインテリジェンス」が冷徹な眼で分析した戦略論。冷戦を勝利に導いた伝説の戦略思考家A・マーシャルの「NA(ネットアセスメント)」。その謎に包まれた真実も今明らかに。
目次
第1章 帰って来たロシアの熊
第2章 「イスラム国」後の中東世界
第3章 マーシャルのネットアセスメントとは何か
第4章 ネットアセスメントを中国へ応用する
第5章 中国が狙う対米「第二ラウンド」
第6章 「米国の凋落」は本当なのか
第7章 新民族主義時代の日中韓関係
第8章 中央アジアの地殻変動
終章 日本の敵
著者等紹介
宮家邦彦[ミヤケクニヒコ]
1953年神奈川県生まれ。外交政策研究所代表。78年東京大学法学部を卒業後、外務省に入省。82年7月在イラク大使館二等書記官、86年5月外務大臣秘書官、91年10月在米国大使館一等書記官、98年1月中近東第一課長、同年8月日米安全保障条約課長、2000年9月在中国大使館公使、04年1月在イラク大使館公使、イラクCPA(連合国暫定当局)に出向、04年7月中東アフリカ局参事官などを歴任。05年8月外務省を退職し、外交政策研究所代表に就任。06年4月より立命館大学客員教授、09年4月よりキヤノングローバル戦略研究所研究主幹。06年10月~07年9月、総理公邸連絡調整官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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