文春新書
悲劇の名門 團十郎十二代

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  • サイズ 新書判/ページ数 303p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166608058
  • NDC分類 774.28
  • Cコード C0274

出版社内容情報

舞台上での刺殺、江島生島事件、江戸追放、切腹自殺、そして白血病からの復活……。350年を誇る名跡を襲った数々の悲劇の歴史。

内容説明

三百五十年にわたり歌舞伎界をリードしてきた市川宗家。十二人の團十郎はいかなる人物だったのか?舞台で刺殺された初代の血塗られたエピソード、「劇聖」と呼ばれる九代目の苦悩…。華やかな芸とスキャンダルに彩られた血筋を描く。

目次

第1章 團十郎誕生―初代の時代
第2章 長期政権―二代目、三代目の時代
第3章 家から体制へ―四代目、五代目、六代目の時代
第4章 團十郎対徳川幕府―七代目、八代目の時代
第5章 劇聖―九代目の時代
第6章 大空位時代とその後―十代目、十一代目、十二代目の時代

著者等紹介

中川右介[ナカガワユウスケ]
1960年生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。「クラシックジャーナル」編集長、出版社「アルファベータ」代表取締役。海外の出版社と提携し、芸術家や文学者の評伝の翻訳本を出版する傍ら、自らもクラシック、歌舞伎を中心に精力的に執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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てっしー

6
團十郎の歴史≒歌舞伎の歴史?を学ぶべく、複雑な親戚関係と同じような名前の羅列にくらくらしながら読み飛ばした。芸能界(と、それを取り巻く人びと)って、今も昔もたいして変わらないのね。驚いたのは、舞台の上でいきなりガチンコの喧嘩を始めたり、台詞をいつまで経っても言わない等の嫌がらせをしたり、等。なかなか今の舞台では見られないのではないか。海老蔵さんは、とてつもなく重たいものを背負っているのだな。2012/09/28

ぐうぐう

6
同じ著者の『十一代目團十郎と六代目歌右衛門』や『坂東玉三郎』と比べると、対立的構図で語られていない分、読み物としてのドラマ性の薄さは正直否めない。12人もの歴代の團十郎を紹介しているのだから、それも致し方ないのかもしれない。代わりに、ここには歌舞伎的な血筋についての迫力が描かれている。正確には市川宗家は、血の繋がりとしては九代目で途切れている。が、 著者があとがきで記しているように、「團十郎」という名を継ぐことで、血脈とは別の、綿々とした何かが続いていることを知らされる。そのことに圧倒されるのだ。2011/05/07

Gen Kato

3
團十郎の歴史を追うことは江戸歌舞伎史を知ることであり、江戸から明治大正昭和を貫く日本史の重要な一端に触れることでもあるんですね。にしても、さながらオールスターの絵巻物。わくわくしながら読みました。2015/12/03

ねこすけ

2
初代は舞台で刺殺、二代目は弟子が妾と駆け落ち、七代目は江戸追放、八代目は不世出の二枚目と評されながら謎の自殺…と、常にスキャンダルが絶えなかった市川団十郎家。芸能界の話題の中心であり続ける市川宗家の伝統からいえば、「平成の海老蔵には十三代目の資格が十分にある」という著者のまとめには納得できる。「市川団十郎を名乗る役者たる者、傲慢であれ」というような内容の家訓を五代目が遺していることに触れ、「平成の海老蔵は、これらを読んだのだろうか」とコメントしているところが面白かった。2011/09/21

なつおだん

2
團十郎の転換点である二代目・四代目は他の本を探して、深く読まねば。2011/07/20

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