出版社内容情報
グローバル恐慌以降、依然猛威をふるう「新型デフレ」。その危険な正体と、負の連鎖を断ち切るための「画期的処方箋」を指し示す。
内容説明
リーマン・ショック以降、猛威をふるう「新型デフレ」の下、値下げ競争と賃金安に歯止めがかからない。一方、ギリシャなどグローバル恐慌で財政破綻する国が現れ、その余波が世界中に波及している。明日はわが身か、“赤字国家”日本が二十一世紀に生き延びる道はどこにある?気鋭のエコノミストが読み解く地球経済。
目次
第1章 ユニクロ型デフレとは何か
第2章 グローバル・ジャングル
第3章 国債バブルと金融再暴走
第4章 国家総破綻
第5章 通貨大波乱
第6章 第三次グローバル化時代
第7章 二十一世紀型への処方箋
著者等紹介
浜矩子[ハマノリコ]
1952年生まれ。一橋大学経済学部卒業。三菱総合研究所ロンドン駐在員事務所長、同研究所主席研究員を経て、同志社大学大学院ビジネス研究科教授。専門はマクロ経済分析、国際経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミッキー・ダック
8
20世紀後半から現在にいたる世界経済の目まぐるしい動きが分かりやすく説明されており、大変勉強になった。なぜ日本だけがかくも深いデフレの痛みを負ったのか、現政府の脱デフレ政策がいかに見当はずれなものかが良く理解できた。日本のデフレは、グローバル化による安売り競争に勝つために、労働者を犠牲にしたための消費不況であり、成長戦略や新産業の喧伝はアナクロニズム。これから真に脱するためには、社会全体があくなき自己利益追求による”潰し合い”から弱者救済等による”分かち合い”へと舵を切り替えていくしかないと説く。2013/11/29
Humbaba
8
本来は,商品に見合ったお金を払うことが基本である.それが,デフレによってどんどん値段だけが下がっている.デフレによって確かに商品は安く手に入るようになった.しかし,そのような社会が今後も続いていくという保証はなく,それどころかこの先に続いているのは国家の破綻かもしれない.2011/11/21
Humbaba
5
ユニクロなどの台頭によって,我々は良い品を安く手に入れるようになった.しかし,それは結果的に我々の生活をより貧しいいものへと変化させてしまった.安さを求めるのでなく,価値に対してしっかりと払うような社会を作っていく必要があるだろう.2010/10/06
ophiuchi
4
約4年前に書かれた文章だが浜矩子はブレていない。彼女が正しければアベノミクスは日本を破滅へ導いていることになる。2014/01/26
OTIUM
3
分かり易く面白いですが、USドルが基軸通貨でなくなると言っても、世界で使用に耐えるだけの流通量があるのはUSドルしかないでしょう。US$50円になるという事は今より倍の量のUS$が流通する事になるのではないか?確かに価値を生み出さずにコスト削減だけによる生き残り競争は疲弊するだけだ。日本の特色を生かした価値で競争を避けられると良いのだが。2012/03/24
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