出版社内容情報
10万部のベストセラー『熱湯経営』の第二弾。大和ハウス創業者で、松下幸之助、本田宗一郎と並び称される石橋信夫の55の名言を紹介。
内容説明
「石橋信夫」は、ユニークな名言・格言を生み出す達人でもあった。この本では一話ごとに創業者の名言を掲げ、その言葉に結晶した、モノ作り、人材育成法、営業のツボ等々の経営のヒントを伝える。
目次
第1章 事業のツボは「直観力」だ(カンが先で理論は後や;直観力が運を呼ぶ ほか)
第2章 アイデアは金では売るな(ものごとの裏を見よ;アイデアは金では売るな ほか)
第3章 矛盾があってこそ、会社は発展する(人間の決算は「人間力」だ;人に嫌われるのがイヤな者は、経営者になるな ほか)
第4章 “複眼”でモノを見ろ(「経営者の心を、心とせよ」;眠っている間も、金利は働く ほか)
第5章 「競生」から「共生」へ(「反骨」のルーツ;どの指を切っても、血が出る ほか)
著者等紹介
樋口武男[ヒグチタケオ]
1938年生まれ。関西学院大学卒業。63年、大和ハウス工業入社・93年、大和団地社長。2001年、大和ハウス工業社長。04年より大和ハウス工業株式会社代表取締役会長兼CEO(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Willie the Wildcat
26
様々な経験が人をなし、経験を活かす。人、仕事に活かす。様々なエピソードの中でも印象深いのが、1964年の経営危機における富士製鉄とナニワ工機。最後はやはり「人」。事業では、「横断歩道橋」!気づき、そして行動力。無私の心に人が繋がる。時代が変われど、”根底”は同じという気がする。但し、問題は変化を踏まえた手段の柔軟性か・・・。2014/01/18
wiki
14
再読。創業者の折々の至言を振り返り、「語り部」として書き残す。当時はまだ現役の経営者として奮闘していた著者。そこにはオーナーの遺志を継いで、企業をさらに拡大しゆく姿がある。「経営者の心を、心とせよ」での例えが秀逸だ。指揮官が敵陣に三時間砲撃を加えた後に部隊を前進させるとの作戦をたてたが、砲撃手が人手不足や多忙を理由に「半日やそこら遅れていいだろう」としたら、三時間後に前進した自軍の歩兵は先立つ砲撃がないので無傷の敵陣からの攻撃に遭って壊滅しかかり、さらに半日遅れで開始した砲撃は悉く味方の頭上に落ちる、と。2020/05/19
だいん
14
石橋信夫氏、戦時シベリアの収容所の話は、想像を絶するエピソードだった。2014/12/10
薦渕雅春
6
大和ハウス工業の会長・CEO である著者が 、同社の創業者である 石橋信夫 氏の名言・行動を元に書き上げている 。「スピードこそ最大のサービスだ」の下りは実体験に基づいた 、なるほど と思わせてくれる話 。「苦情こそ宝の山や」の話も理に適っていて為になる 。タイトル 、先の先を読め の如く 先見の明があると感じる逸話の数々 。大阪駅前・梅田に歩道橋を作って寄贈したり 、宅地を造成して住宅をセットで販売する その為に住宅ローンの仕組みをも作った 羽曳野市・ネオポリス 。最後に 運のいい人間と付き合え と 。2016/06/18
まめタンク
4
2019年214冊目。大和ハウスの社長が創業者である石橋信夫氏のエピソードをまとめた本です。簡単に要約すれば、NHKの朝ドラの題材になるようなザ昭和の経営者ですね。経営理論や数字といった理論的な事はいっさいなし、本書にも書かれているように、経営にとって最も大切なのは己の感。時代ですよね、今じゃCEOですらプログラミングできて当然の時代ですから。ただ、この熱血漢と先を見通す感覚は今でも参考になると思います。2019/08/16