出版社内容情報
『坂の上の雲』の秋山兄弟、『竜馬がゆく』の坂本竜馬をはじめ、司馬作品のリーダーたちの魅力を、半藤一利、磯田道史らが語り尽くす
内容説明
『坂の上の雲』の秋山兄弟、『世に棲む日日』の高杉晋作、『翔ぶが如く』の西郷隆盛、『竜馬がゆく』の坂本竜馬…。大転換期を迎えた今こそ、国民作家が愛した救国の指導者たちは輝きを増す。その魅力を半藤一利、磯田道史、関川夏央、田中直毅らが語り尽くす―。
目次
大座談会1 司馬遼太郎日本のリーダーの条件(半藤一利/吉田直哉/田中直毅/関川夏央/磯田道史)(「天の意思」が命じた―坂本竜馬、勝海舟;政治における悪の効用―西郷隆盛、大久保利通、桂小五郎 ほか)
大座談会2 司馬遼太郎が愛した日本人(半藤一利/山内昌之/磯田道史/水木楊)(知謀のひと―竹中半兵衛、大村益次郎、秋山真之;トップの男―織田信長、島津斉彬、西郷隆盛 ほか)
大座談会3 偉大なる明治の「プロジェクトX」(半藤一利/中曽根康弘/櫻井孝頴/尾崎護)
大座談会4 秋山兄弟、東郷、児玉の子孫大集合(秋山哲兒/大石尚子/東郷宏重/穂積重行)
『竜馬がゆく』『坂の上の雲』に見る指導者の条件(鴨下信一)(指導者の能力―秋山真之のアカウンタビリティー;指導者の仕事―東郷平八郎が示した「最終目標」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むーちゃん
122
読了。影響力の大きさゆえに賛否両論ありますが、娯楽歴史小説家としては、最高です。 「坂の上の雲」「竜馬がゆく」また読みたいな。 2020/11/08
蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺
84
私は近頃、磯田道史がやたらに好きである。テレビに出ているとテンションが上がる。そのくらい磯田の話は面白い。ちゃんとした学者の話だからなお良い。歴史小説家の根拠の無い空想より面白い。素晴らしいと思う。この本も磯田の登場部分だけ読む。肝心の司馬さんは割とどうでも良い。半藤一利は磯田を気に入ったのか、この後も一緒に本を出したりしている。どうでも良いと言いながら、本書の座談会を読んでいると司馬小説が読みたくなる。司馬作品を「明るい青春小説」という関川夏央の指摘は御尤も。秋山真之が大本教に入信したのは知らなかった。2016/12/24
kawa
38
司馬ファンには堪えられない面白さ。「龍馬がゆく」「坂の上の雲」「跳ぶが如く」等の代表作に登場する人物を、歴史に一家言ある泰斗の皆さんが語り合いながらリーダーの条件を探る。「そうそう」と頷くところ、「へえぇ、そういう見方もありか」などと楽しめる。中でも、磯田道史氏の歴史学者ならではの説得力ある発言が印象的だ。作品再読のお供にも良いな。2020/10/11
カレー好き
23
司馬遼太郎さんの作品から歴史を変えた人物たちを浮き彫りにする座談会。司馬さんが愛してやまなかった竜馬や大村益次郎、河合継之助。手酷く嫌われた?乃木希典など。リーダーはさまざまな欠点もあるが、それぞれの役に立つ場所がある。世のためにつくした人の一生ほど美しいものはない。☆4つ2020/07/25
とみやん📖
15
「峠」の次はこちらの対談集。タイトルとは少しずれていて、司馬遼太郎を慕う人たちが、登場人物を論評したものとなっている。 真田信幸、山本権兵衛、大村益次郎、小栗忠順は非常に気になる人物。それぞれが登場する作品を読んでみたいと思った。手元に「花神」はあるので、大村益次郎からか。 それと、「竜馬がゆく」と「「明治」という国家」はいつか読まねばなるまい。2024/05/04