文春新書
明治人の作法―躾けと嗜みの教科書

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166607099
  • NDC分類 385.9
  • Cコード C0295

出版社内容情報

普段何気なく使っている作法の原点は旧文部省が定めた「作法教授要項」にあった。作法をきちんと学びたい人のためのベスト入門書

内容説明

普段、私たちが何気なく行っているお辞儀の角度。こうした作法の基本は実は、明治時代に旧文部省によって形作られたものだった。古い作法書の研究によって見えてきた日本人の作法の真髄。

目次

明治人が作った日本の作法
居常ノ心得
姿勢・起座
敬礼
歩行
戸障子ノ開閉
訪問迎接
進物(贈物)
授受進撤
食事
作法を考える

著者等紹介

横山験也[ヨコヤマケンヤ]
教育文化研究家。1954年生まれ。千葉大学教育学部を卒業後、千葉市内の小学校で24年間教壇に立つ。独立後、算数をはじめとしたデジタル教材開発のかたわら執筆・講演活動などを行っている。現在、教育ソフト開発研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

15
読むとやはり明治維新からの教育が日本人にとってのターニングポイントだったことがよくわかる。操行(作法を教える授業)は家庭教育の限界がある今だからこそ復活させたほうが良い気がする。2011/10/17

たくのみ

8
学校の先生から教育ソフト研究者になった著者の出した結論は「作法こそ、日本人の教育に欠かせないもの」だった。 江戸期の小笠原流の隆盛と、明治期の外国を意識した「上からの」作法教育の徹底。一つ一つの所作に解釈とマニュアルがついていたことに驚きを感じるとともに、「上」を知ることで、「下とならない」教育が必要だった。でも、いまあえて「作法」を強制できるのか? 自発的「流行」ならともかく、なにか時代錯誤な感じもするが…。2014/08/07

asobi

5
作法というのは、コミュニケーションを取るための決まりであり、そのベースになる考え方が、時代と生活習慣に根ざしているということが意識されない。戦前の日本は、欧米に追いつくために学校教育に作法を取り入れた。今、日本の右傾化が懸念すべき状況になっているのは、日本人らしさを作ってきた作法のもとになる考え方を誰も明示的に学ばないことにあるということがこの本からわかる。「上中下(真行草)」と「天地人(時所位)」を教育に取り入れた上で、日本人の意識に、日本の良さと仕来りの意味付けを考えるようにして行く必要があるだろう。2022/04/30

kana

2
江戸時代から明治時代への、作法が変わる流れがわかりやすかった。 神棚や仏壇を設けることが「分」を知ることに繋がるという話はなるほどなと思ったし、現代でそういう家が減ってきていることが残念に思えた。2014/08/09

renren

2
明治時代に編纂された小中学生向けの作法教科書を元に、当時の作法と、その生まれた背景を丁寧に書いてある。作法には自ずと生じる面と意図的に作り変えられる面があって、あるいはこの教科書はその奇跡的な融合の記録ではないか、とふと。互いを思いやることから生じた自然発生的な言われ、そして、「どんな人物に成長して欲しいか、社会でどうあるべきか」願いをこめた人為的な部分。明治の国家指導者、そして教師は素晴らしかったのだろう。「昔は相手のことを『御分』と呼んだ、相手の『分』を立てる意味で。今は自分、自分の『分』ばかりを考え2010/07/18

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