文春新書
ブログ論壇の誕生

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606573
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C0255

内容説明

インターネットの世界に出現した巨大なブログ論壇。その新しい言論は、古い言論を支配していた団塊世代と激しく対立し超克しようとしている。新たな公共圏生成のインパクトをレポート。特別付録・佐々木俊尚が選んだ著名ブロガーリスト。

目次

1 ブログ論壇はマスコミを揺さぶる(毎日新聞低俗記事事件;あらたにす ほか)
2 ブログ論壇は政治を動かす(チベット問題で激突するウヨとサヨ;「小沢の走狗」となったニコニコ動画 ほか)
3 ブログ論壇は格差社会に苦悩する(辛抱を説く団塊への猛反発;トリアージ ほか)
4 ブログ論壇はどこへ向かうのか(『JJ』モデルブログ;光市「1・5人」発言―ブログの言論責任は誰にあるのか ほか)

著者等紹介

佐々木俊尚[ササキトシナオ]
1961年、兵庫県生まれ。早稲田大学政経学部中退。88年、毎日新聞社に入社。警視庁捜査一課、遊軍などを担当。99年、アスキーに移り『月刊アスキー』編集部勤務を経て退社。現在、フリージャーナリストとしてIT・ネット分野を精力的に取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

8
ブログに代表されるウェブの言論空間の拡大と、それが今までのメディア、政治や社会に与える影響を、個々の事件を題材に適切に整理している良書だけど、今ではこれらも完璧な日常になった感じがある。希望と不安、両面に配慮しながらも著者は前向きだが、どうもやはり今のところ、悲観ですらない退屈な状態になっているかも。ネット論壇自体は広がったが、それはあくまで世間であって、公共圏には未だなりえていない。言葉を探しあぐねている人々を、エンパワーメントしたのか自分の言葉を奪ったのかも、ちょっと微妙なところだ2012/02/06

うえ

5
団塊世代との世代間格差と新たな公共圏生成段階を追っている。「アルカイーダはこの共産党細胞と似たような構造を持っているが、本質的な差異がひとつある。共産党細胞が中央委員会という頭脳の命令を受けて、一糸乱れず従う身体の一部分となっていたのに対し、アルカイーダはひとつひとつの組織が独立して活動を行っている…いくつかの組織を破壊しても、残りの組織は何ごともなかったように生き続ける…この非対称戦争は、何も物理的な戦争の中だけで起きる現象ではなくなってきている。たとえば端的な例がインターネットにおける非対称戦争だ。」2023/05/07

T-山岡

3
最初「ブログ論壇」という言葉には違和感があったが、誰もがネットを介して情報を発信できる現状においては、一部の知識人が言論を担うというこれまでの「論壇」という言葉のイメージをそのまま当てはめるべきではないのだろう。とはいえ、ブログ炎上のような「衆愚」に陥らずに「論壇」として機能するには、国民のメディアリテラシーの底上げと、「衆愚」を防ぐアーキテクチャがもっと必要なのではないかと感じる。2010/05/11

ybhkr

2
2008年刊行。今の時代はブログやmixiよりTwitterが論壇のメインになっているイメージ。ブログと併用しているが、Twitterと連動している方がほとんどではないか。Twitterについては割愛するが、この7年の間に変わったのはそんなに多くはない気がする。ロスジェネに対する社会情勢がほとんどよくなっていない、というかむしろ悪くなっていて、希望は戦争、が古いものになっていないことが一番切なかった。大学の先生とか研究者って世間知らずだなあ…それに対する個人と組織の対応について興味深かった。2015/01/11

おらひらお

2
2008年初版。言論の正解におけるwebの影響と想定される今後の展開を紹介するもの。マスコミの影響力の減少が想定されています。あと、社会との関わりの分類もおもしろい。2011/10/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/542977
  • ご注意事項