文春新書
ぼくの特急二十世紀―大正昭和娯楽文化小史

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606276
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0274

内容説明

内外の映画はもとより草創期からの新劇、宝塚や松竹などのレヴュー、エノケンやロッパの軽演劇、戦後のミュージカル、欧米の探偵小説に至るまで、九十年以上娯楽文化に親しんできた至宝の評論家の自伝。

目次

第1章 立川文庫と連続活劇の時代―一九一〇~二二年 子供のころ
第2章 雑誌『新青年』はよかったな―一九二三~二七年 中学時代
第3章 日本の文化大革命―一九二八~三〇年 高校時代
第4章 ショウほど素敵な商売はない―一九三一~三三年 大学時代
第5章 戦前娯楽文化最後の輝き―一九三四~四五年 会社員時代
第6章 オール・アメリカの時代―一九四五年~ 独立して以降

著者等紹介

双葉十三郎[フタバジュウザブロウ]
1910年東京生れ。子供の頃より映画館通い。東大経済学部卒業後、住友本社に入社、エリートコースを歩むも映画への想い断ちがたく終戦直後に退社。映画評論家として独立、現在に至る。故淀川長治氏と並び称される映画の生き字引的存在。2001年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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inokori

3
昨年99歳の長寿を全うされた映画評論家の自伝引用されている著者の文章を拝読した記憶があるが単著は初めてで,視力低下に伴い執筆が不可能だったため談話筆記の書き起こしとなっているのが残念.あたしの亡き祖母と同年齢の人が生きた1世紀の東京が鮮明に書き綴られている.特にあたしの知らない無声映画からトーキーへの変遷を辿った日本映画史の草創期が,鑑賞者の視点から詳しく記されていて勉強になった.かつては「映画館」というよりは「劇場」だったのだなぁ,となんだか発見したような気に.写真も新書にしては多数掲載.2010/10/03

south-pow

3
ディレッタントとしての誇りをおおいに感じさせる本。 双葉氏はサラリと書いてるけど、テレビ、小説、翻訳、映画評論と、分野の枠を超えて、粋な娯楽の紹介、発信に努めた功績は、すごいとおもいます。2008/12/10

Kawashima Kenta

1
今年は日本史担当。明治から始まり、読了した本はだんだん時代が下ってくる。雰囲気は好きだけど何も知らない時代が続く。明治大正の映画と言えば弁士(解説者)が語る無声映画からトーキーへの過渡期。弁士の個性次第で映画が変わる、てのは面白い。それから女中さんのいる家庭。筆者は「女中さん」という言葉を好意的に捉えている。家族のあり方もだいぶ変わったんだな。ところで、今日読んだ本には「大正」とか「大正デモクラシー」という時代区分に疑問が呈されていた。確かに15年しかないし、「中世」みたいな区切りとは意味が違うよな。2013/07/07

いちはじめ

1
昭和初期っていうと暗いイメージがあるけど、この本を読む限りでは、けっこう明るかったようだ。まぁ、単に作者が恵まれた環境にいただけかもしれないが2008/03/21

Gen Kato

0
再読。はじめて「面白い!」と思った映画評が、雑誌『スクリーン』の「ぼくの採点表」でした。それ以来の双葉ファン。生い立ちが映画発達史と重なるところは、同世代の淀川長治氏と同じですね。風俗史としても貴重な、ゴキゲンの一冊。(←双葉氏風表現)2014/08/02

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