内容説明
風水とは、いかがわしい科学?親孝行の方法?東アジアの智慧?日本でもブームの「風水」とは、そも如何なるものか?大地を巨大な人体と見立て、地形から、墓地、家、都市の吉凶を占う東アジアの知「風水」の真髄を中国学の碩学が解明する。
目次
第1講 風水とはなにか
第2講 儒教風水のスタンス―『地理人子須知』というテキスト
第3講 三本の大龍脈
第4講 都市と龍脈
第5講 風水説の仕組み―龍法
第6講 穴法
第7講 砂法
第8講 水法
第9講 風水文化圏
著者等紹介
三浦國雄[ミウラクニオ]
1941(昭和16)年、大阪市に生まれる。大阪市立大学文学部中国学科卒業。京都大学人文科学研究所、東北大学、大阪市立大学を経て、大東文化大学文学部中国学科教授。中国思想、東アジア比較文化論などを講じている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NICK
9
占いというのを自分は信じないが、学術的な意味では興味はあった。中国特有の占術である風水は「気」の流れる大地(マクロコスモス)と身体(ミクロコスモス)をアナロジカルに統合し、家相(陽宅)や墓相(陰宅)の良し悪しが自分だけでなく一族郎党の吉凶禍福を定めることになるという。そこでは山の連なりや川の流れ(いわゆる龍脈)などが重要視されるらしい。なるほど、占術というのは無根拠なのではない。あるコスモロジーにおける人間観を表しているのだ。占星術などもそうだ。ある宇宙論的世界観を人間に適応させている。2013/11/17
ささみ
1
今のわたしには難しいし内容も濃かった。キマイラのあたりはとっつきやすいかも。2020/02/16
Y.C.STUPID
1
風水とは何か、その考え方を平易に解説した第一章は読みやすかったが風水書「地理人子須知」の講読に入ってから難しくて苦労した。へーと思ったのは森羅万象が「気」でてきているという思想・気一元論で気の純度を表す「精」「気」「神」が精神の語源となっている、など。もうちょっと初歩的な勉強してから再挑戦ですね。2018/07/31
キリ
1
中国思想は風水含めてパースペクティブではなくフラクタルで走る思想のせいか、現代の構造主義というか相対主義的なものと相性が良い気はする。2014/11/22
冬至楼均
1
術(占い)ではなく学としての風水。2010/03/11
-
- 和書
- 哲学・思想翻訳語事典