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文春新書
DNAの時代 期待と不安

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  • サイズ 新書判/ページ数 218p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604296
  • NDC分類 467.2
  • Cコード C0230

出版社内容情報

知力や性格が主にDNAで定められていることはいよいよ明らか。遺伝子操作も実現間近。では、その先に待ち受けている社会とは?

内容説明

わが国の分子生物学の草分けである著者は、DNA研究の進展が食糧、医療、環境など人類が直面するさまざまな問題にいかに有用か熱を込めて語る。が一方で、ヒトの性格も知能もDNAに大きく依拠していることが益々明らかになり、しかもDNAの操作が容易になったら、従来の「人間の平等」を前提とした社会システムは崩壊するのでは、という危惧も隠さない。本格的な「DNAの時代」を前にした、まさに「期待と不安」に満ちた未来予測の書だ。

目次

第1章 DNAが明かす生命の秘密(DNAの時代が始まった;DNAは体のどこにある?;生命の情報とは何か ほか)
第2章 DNAが暮らしを変える(遺伝子を変える時代;遺伝子組み換え農作物は安全か;地球上からDNAが消えていく ほか)
第3章 DNAの時代の光と影(ここまできているDNA鑑定;ヒトの性格はDNAが決める;DNAと知的能力 ほか)

著者等紹介

大石道夫[オオイシミチオ]
1935年生まれ。東京大学理学部生物化学博士課程修了後渡米、プリンストン大学博士研究員、ニューヨーク公衆保健研究所主任研究員、ニューヨーク大学医学部教授(兼任)を経て帰国、東京大学分子細胞生物学研究所所長他を歴任。かずさDNA研究所所長(兼理事長)。わが国における分子生物学の草分け。研究業績として遺伝子工学の基礎となる組み換え酵素および大腸菌の形質転換の発見などがある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白蝶(shirocho)

1
2005年発行の図書館本。「DNAの基礎的なこと」「遺伝子組換え・クローン・医療的な遺伝子工学に関して」「遺伝子工学の応用で世界がどう変わるか」ざっくり3章に分かれている。複雑な話は少なく一般向けとしてわかりやすいと想う。 私はデザイナーベイビー容認派だが実際そんな世界にはならないんだろうな。遺伝子操作で完成した人間を生み出す社会が健全に回るためには、理想的な指導者を据えた社会主義国家をつくるのと同条件が必要な気がする。そういうSFなら面白いんだろうけどね。格差が広がることは避けられないだろうね。2022/09/04

ドクショモンスター

1
本書は優れた一般の科学書に与えられるパピルス賞という賞を受賞している。帯に畑正憲さんの評で「まるで物語だ。未来が見えた。すこし怖くなった」とあるが、まさにその通りで、DNAに関連するトピックをそれぞれ将来の予測を交えながら論じていた。最後に述べられている文章は、ゾッとなるくらい怖い。新書という形ではあるが、扱われるトピックは広範囲に及び、ページ数以上に内容豊富で、個人的には大学一年のときに学んだ生物学の復習にもなった。きっとこれからも、何度も読み返すことになると思う。2013/03/26

Kazuhisa Hirao

1
DNAが解析されることで解決される人類の課題とそれが引き起こすかも知れない将来の問題を教えてくれる。 加速度的に発展する今、人間が神の如くDNAを操ることができる時代は結構早くやってくるのだろう。しかしながらそれが人類の更なる発展に繋がるのか地球生物の新たなる危機になるのかは全く判らない。 そして、人類の発展、飽きることなく続けられる開発により地球上から消えていく多くのDNA。 著者はDNA時代の影も指摘しながらDNA時代が明るい未来であると考えているようであるが、科学の発展が一義的に人類に幸福をもたらし2012/03/13

茜色

0
科学技術の進歩と共に、恐ろしい問題も起こりうるのだと学んだ。2010/04/16

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