内容説明
バブル期、多くの地方自治体がパイプオルガンを導入した。いま、その多くは「宝の持ち腐れ」である。特権的な一部の演奏家しか利用できなかったり、故障だらけで法外なメンテナンス費用が毎年かかったり、税金で買ったことを十分に認識していないとしか思えないケースがたくさんある。そして、オルガンの機種選定や音楽ホールの運営委託に於いても、国立大学教員などによる不明朗な動きが数々見られる。クラシック音楽の世界も腐敗と無縁ではないのだ。
目次
第1章 なぜパイプオルガンなのか
第2章 どこにオルガンはあるのか
第3章 パイプオルガンという楽器
第4章 こうしてオルガンは導入された
第5章 市民はオルガンに触れるか
第6章 オルガンは誰のものか
第7章 誰がオルガンを選ぶのか
第8章 なぜガルニエが選ばれるのか
終章 オルガンから政治が見えたか
著者等紹介
草野厚[クサノアツシ]
1947年、東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。商社勤務のあと、上智大学大学院修士課程、東京大学大学院博士課程修了。東京工業大学助教授などを経て、現在、慶応大学総合政策学部教授
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