内容説明
いよいよユーロ紙幣と硬貨が流通を開始。円、ドル、ユーロ三つどもえの凄絶なせめぎあいで二十一世紀の幕が開けた。アジア通貨危機の一因となるなど、ユーロの域外への影響ははかりしれず、円の相対的地位の低下が日本経済に厳しい試練を与えることも懸念されている。本書はヨーロッパ石炭鉄鋼共同体からEEC、ECを経てEUに至るまでのヨーロッパ統合の道をたどり、ユーロの現在を生々しくリポート。大英帝国の栄光を忘れられないイギリスのユーロへの根強い反発と警戒なども交え、古代ローマ以来の悲願達成までの痛みを伴う葛藤の歴史を浮き彫りにする。
目次
1 ユーロ登場の衝撃
2 ユーロは一日にして成らず
3 EUと欧州統合
4 ヨーロッパ市民の誕生
5 ユーロとイギリスの困った関係
6 ユーロは日本を脅かす
著者等紹介
横山三四郎[ヨコヤマサンシロウ]
1942年山形県生まれ。上智大学卒。新聞社のカイロ、ロンドン各特派員、米ジョージ・ワシントン大学中ソ研究所客員研究員を経て戸板女子短大教授(国際関係論)。上智大、東京女子大、東京農工大講師を歴任。国際政治学者、ジャーナリストとして執筆・講演活動
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