内容説明
恋の、歴史の、文学の舞台となり、文人墨客、志士たちの心を奪う名妓をあまた生み出した、京の花街。祇園、先斗町、上七軒、宮川町と、それぞれの歴史も趣も異なれど、このあわただしい時代に洗練された“遊び”の文化を守り続けてきた。「一見さん」には敷居の高い別世界だが、ひとたび玄関をくぐれば地位も年齢も関係なく「おにいさん」と呼ばれ、「はんなり」したもてなしが待っている。お近づきになって「粋なお人」といわれたい方、行かずとも「通人」になりたい方必読。
目次
京都の花街
花街ファミリー
旦那とお馴染みさん
お座敷
芸の道
芸舞妓の舞台
花街ファッション
花街の行事
著者等紹介
相原恭子[アイハラキョウコ]
神奈川県横浜市生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒業。ドイツ政府観光局勤務を経て、作家・写真家活動に入る。英語版の著書『Geisha』(Carlton Books.UK)は世界各国で出版され、ハンガリー語にも訳された
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
51
一度はお座敷で遊んでみたいです。2018/12/29
GaGa
38
自分が日常生活で全く触れることのない世界だったので新鮮な感覚で読めた。まだまだ世の中には知らないこともたくさんあるとつくづく実感。お座敷の項目ではお座敷遊びの紹介もあり、芸妓遊びデビューを夢見る方にはガイドブック代わりにも使用できそう。2012/06/06
若黎
7
これも突如積読山から発掘した本。なんで買ったんだっけ?と思いながら。とりあえず読んだ。河惣益巳「玄椿」を再読するときに横においとくかな。2025/02/23
かっぱ
2
【図書館本】資料としてはちょっと古いのかな。お茶屋遊びなどには全く縁は無いが、今年は京都検定の勉強を兼ねて、上七軒「北野をどり」祇園甲部「都をどり」宮川町「京おどり」先斗町「鴨川をどり」を観に行った。どれも初めて観たのだが、歌舞伎の舞台にも感じることだけど、とにかく、色の映えが美しい。まさに日本の美。2011/07/24
鹿の子
1
舞妓はん、それは未知の夢。映画「舞妓はレディ」などでかいま見る華やかな万華鏡。街ですれ違う涼やかな仕込みの女の子、祇園の街を颯爽と行く舞妓はんを、恋する小娘のように俯いていつまでも直視すらできずにいる私。いつか京都でお茶屋遊びをするまでは死ねるものか。舞妓になるための厳しい決まりごとやしきたり、きゃらきゃらと賑やかな声と三味線の聞こえてきそうなお座敷遊び、京都の四季を彩る踊り。などなど…これ一冊で舞妓についての知識がしっかり身につく。ああ、女は「旦那はん」になれないのかしら。なってみたい…なれるものなら。2020/06/04