内容説明
「南昌起義(蜂起)のとき、お前は何をしていた!」文革の嵐の中で紅衛兵たちは執拗に周恩来ら幹部たちの党草創期の旧悪を追及した―。広東共産党を創った譚平山は党中央のカリスマ的存在にまで登り詰めるが、急転、失脚する。平山の甥、譚天度は、平山失脚後も党にあって地下活動を続けてゲリラ隊の指揮をとる。終戦直前には周恩来の密命を受け、戦後香港の処遇をめぐり英国と密約を結ぶ…。これは毛沢東が抹殺しようとした壮大な歴史の暗部である。
目次
第1章 広東共産党のはじまり
第2章 歴史の大きな矛盾
第3章 南昌蜂起
第4章 香港、秘密の地下輸送ルート
第5章 革命と結婚
第6章 中英密約
第7章 国家とはなにか
著者等紹介
譚〓美[タンロミ]
1950年、東京生まれ。本籍中国広東省高明県。慶応義塾大学文学部卒業。慶応義塾大学講師、中国広東省中山大学講師を経て、著述業に入る。現在はアメリカ在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。