文春新書
中国共産党 葬られた歴史

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166602049
  • NDC分類 315.22
  • Cコード C0222

内容説明

「南昌起義(蜂起)のとき、お前は何をしていた!」文革の嵐の中で紅衛兵たちは執拗に周恩来ら幹部たちの党草創期の旧悪を追及した―。広東共産党を創った譚平山は党中央のカリスマ的存在にまで登り詰めるが、急転、失脚する。平山の甥、譚天度は、平山失脚後も党にあって地下活動を続けてゲリラ隊の指揮をとる。終戦直前には周恩来の密命を受け、戦後香港の処遇をめぐり英国と密約を結ぶ…。これは毛沢東が抹殺しようとした壮大な歴史の暗部である。

目次

第1章 広東共産党のはじまり
第2章 歴史の大きな矛盾
第3章 南昌蜂起
第4章 香港、秘密の地下輸送ルート
第5章 革命と結婚
第6章 中英密約
第7章 国家とはなにか

著者等紹介

譚〓美[タンロミ]
1950年、東京生まれ。本籍中国広東省高明県。慶応義塾大学文学部卒業。慶応義塾大学講師、中国広東省中山大学講師を経て、著述業に入る。現在はアメリカ在住
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

4
2001年初版。毛沢東や周恩来などのメジャーどころではない人物を取り上げた一冊です。ところどころ、想像的な解釈も含まれていますが、香港関係のところは全く知らなかったので、興味深く読むことができました。2013/04/24

印度 洋一郎

2
書名は、いささか誇大広告の感あり。著者の親族に当る中国共産党創設期のメンバーについて、知られざる業績を掘り起こしつつ、共産党史の暗部にも触れている。読み進むと、一族の名誉回復の思いが文に段々滲んできた。親族も中国本土にいるし、余り突っ込んだ事は書けないのだろうか、もうちょっと深く知りたくなる。興味深い記述としては、共産党以外の中国の民主政党も参加している「政治協商会議」誕生の経緯や、著者の大伯父が関わっていたという共産党の対香港工作。冒頭出てきた陳公博が期待させておいて、ほとんど出てこないのは残念だった。2010/10/06

鈴木誠二

0
中華民国設立から中華人民共和国に至るまでのもう一つの中国共産党史。実に面白く興味深い本でありました。現代版三国志的な趣も感じたり。2014/03/02

しんこい

0
題名から期待した内容とはすこし違いましたが、戦争直後、無理に香港を抑えて国民党に奪われるより英国にしばらくゆだねた方が良い、といった深慮を持って実行する人は大したものだと思いました。2011/05/03

Naota_t

0
★3.1/著者の祖父が共産党初期メンバーであり、その流れから共産党の大きな流れを紐解く。あまり体系的に描かれておらず、ストーリーが人物に焦点が当たっているため、共産党を俯瞰的に把握する、ということには不向き。年表などを書いてくれると理解の助けになったと思う。中国固有の言葉が多く出てくるので、読むのに時間がかかった。また、私は中国(香港、台湾)の歴史に明るくないことがよく分かったので、もっと体系的に知らないといけない、と感じた。鄧小平が一国二制度を主張したが、後25年の実験期間はどの方向に向かうのか?2022/08/12

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