内容説明
十六世紀フランスの宮廷で成立したバレエはいまや国境や民族を越えて共感しあうための“世界の合言葉”だ。その歴史や各地の特色、スターダンサーたち、そしてバレエの見方、愉しみ方まで、魅力のすべてを紹介する。
目次
第1章 バレエの歓び(ニーナ・アナニアシヴィリ;ファルフ・ルジマトフ ほか)
第2章 舞踊の構造(踊るということ;「踊り」から「作品」へ ほか)
第3章 バレエの歴史(宮廷バレエ;宮廷から市中へ、そしてヨーロッパの国々へ ほか)
第4章 バレエの世界地理(民族性とバレエ;地域の個性)
第5章 バレエの現在、そして未来(テクニック;表現 ほか)
著者等紹介
佐々木涼子[ササキリョウコ]
1944年金沢で、作家・杉森久英の長女として生まれる。東京大学仏文科卒。東京女子大学教授。専門はマルセル・プルースト、舞踊論。子ども時代にバレエを習い始め、のち日本舞踊を修める。現在、新聞・雑誌などに舞踊評・舞踊エッセイを執筆、舞踊を通じて比較文化論を考察中
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感想・レビュー
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たまきら
18
芸術の評論は、愛と情熱がないと無味乾燥、ゴミでしかないと思っています。この人の文章には間違いなく愛があります。集中して読めました。ただ、愛があるからこそすごく偏っていて、私個人は首を傾げるところもありました。でも、芸術はそれでいいんです。日本でこんな書き方をしている人がいるんだ!とにやり。少々古くなっているので、ぜひ加筆した新版を出版社していただきたいものです。日本のバレエはこれからだ!という部分に、強く愛と祈りを感じました。ぜひ、コレオグラファーをもっと日本から!ですね。面白かった。2016/02/20
寝落ち6段
15
演者や歴史を振り返りつつ、バレエは基礎基本を大切にしながら、新たな要素を加えて進化してきたことを強く主張している。だからこそ、これからも新たな形を作りながら、伝統的な美を追求して発展していくはずだと、熱く語っている。更に、地域によって特色があるので、バラエティに富み、面白いのだという。しかし、申し訳ないことに私は演劇、ミュージカル、オペラに新喜劇などいろいろと舞台を見てきたつもりだったが、未だにバレエを見たことがない。今後のバレエの発展は演者だけではなく、観客を育てていかないといけないのではないかと思う。2021/01/04
O. M.
0
バレエの基本・歴史・スターダンサー紹介など。平成13年出版で古い上、文章が私には文学的すぎて、読みにくく感じました。類書の多い中で、現在あえて本書を読むことはないかと。2014/02/23