文春新書
物語 オランダ人

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166601813
  • NDC分類 302.359
  • Cコード C0239

内容説明

ヨーロッパ暮しにあこがれ、美しいオランダに赴任した著者が出会ったのは、根強い反日感情、そして聞きしにまさるケチで自分本位な人たちだった。辟易するような隣人、愛犬の糞を片づけない淑女、責任を回避する会社員―。それほど個人主義的な、自由平等をよしとする社会なのに、王室は安泰、国民総背番号制も実施されている。労働者は過保護なほど守られ、リストラとは無縁だし、拝金宗徒といわれながらも、対外援助活動や環境保護に熱心で、国際的発言力も強い。同性愛者同士の結婚、安楽死の容認‥。現地で奮闘すること十二年のビジネスマンがユーモラスに描いた“小さな大国”の舞台裏。

目次

第1章 風車の向うに
第2章 「小さな生活大国」の住み心地
第3章 何だか不思議なオランダ社会
第4章 繁栄の舞台裏
第5章 日本人とオランダ人

著者等紹介

倉部誠[クラベマコト]
1950年千葉県生まれ。東京理科大学理工学研究科博士課程を中退。三菱自動車工業、日本ビクターを経て、1989年、計測機器メーカーに入社、即オランダへ赴任。出向先の現地法人で役員を4年間勤めた後、98年に辞めて現地で独立。現在は通常勤務の傍ら、欧州古流柔術連盟会長として日本柔術の欧州での普及に尽力中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ted

8
'01年7月刊。◎オランダ在住が長いエンジニアの目から見たオランダ人についての考察。ユーモアがあって面白く、文章もうまい。オランダといえば、飾り窓に代表される売春の公認、日本ではご法度の麻薬や安楽死が合法化されている国というイメージがあるが、なぜそのような、他のヨーロッパ諸国と比べてもかなり異質なメンタリティーをもっているのか、その一端に触れることができる。個人の自由が尊重されるあまり教師の権威がまるで無く完全な友達扱いで、教師は生徒の間違いも指摘できないというのは問題で、もはや教育とは呼べないと思う。2014/08/22

shigoro

3
著者の独断だけどバランス良くオランダ人の文化・生活が書かれている。仕事に関してサボりたい人はサボれる状況下、よく経済発展できるなと感心はしても、いっしょに働くとなるとちょっとイヤかも。生活に関しては、欧州全般的に質素に暮らし、仕事一辺倒にならないように法律で厳しくしてある。オランダの成り立ちゆえに、ケチであり、差別をもっとも嫌う国だが、日本には今だ恨みを持っていたりする。 2011/08/18

うえ

2
名著。内容にサッカーは全く含まれないが何故オランダはいつも内部分裂するのかアヤックスは何故覇権が続かなかったのか,わかった気がする。クライフのような独裁者がいないと誰も言うことを聞かないしリトマネンはフィンランド人である。適当なオランダ人だけに任せると責任に対する自省、反省が全く働かない。オランダ人の作ったシステムだがオランダ人には有効ではない(メモ)新参の外国人に全額奢らせる常識。同じオランダ人にはとりあえず文句言わない常識。仮病で給与もらい続ける常識2014/05/25

hanemimi

1
自己中でケチで無責任。一方、自由と自立と公正を愛し守り抜く態度。こういう国民性がどんな歴史や風土のもと培われたのか興味あり。2008/12/19

(ま)

0
吝嗇、自分勝手、反権威、率先・・・2017/06/13

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